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2015年 08月 17日 月曜日

天津市と神戸市は姉妹都市であり、中国と日本の姉妹都市第1号として有名であり、それなりに交友は深い。私もその関係で… 6回は訪問しているが、行く度に美しく発展していた。天津の港は、神戸港の技術が基礎となっている。神戸市の名局長、鳥居局長が天津に住みついて、指導に当たったのだ。しかし、私の訪問でも天津港の近隣にこんな大工場があるなどとは知らなかったし、視察も無かった。

先週水曜日に発生したあの大爆発は、現在のところ死者112名、負傷者700名と、大きな被害が報じられている。私にもいろいろ情報を下さる方がいて、天津の友人から伝え聞くには、報道内容よりもっともっと状況は凄まじいらしい。死者も負傷者も、いわゆる大本営発表なのだそうだ。天津市民は、その原因は、違法行為を見過ごした権力者の汚職構造にあると感じているという。そして、その事が大きな問題や話題になる事を恐れ、大幅な報道規制が行われていると、私にお知らせ下さった。

倉庫には有機化学物質メチルエチルケトンなどが保管されていた上に、毒性が強く、放置すると大きな健康被害が出るシアン化ナトリウムも置かれていたらしく、15日には基準を大きく超える有害なシアン化合物などが検出されたといい、住民らがマスクを着用して避難する様子がテレビ映像でも伝わってきた。この汚染大気がPM2.5のような性質なら、日本へ飛来する可能性は否定できないのではないだろうか。関係者には、十分な環境監視をお願いしたい。

神戸市では、「東灘区・灘区は、爆薬庫を抱えている様なもの」だとして、そこにある危険な材料薬品等の表示を義務づけている。だが、吹き飛んでしまった後では、それが何だか、表示など見つけようもあるまい。神戸市に半径2〜3kmの同心円を描けば、おおよそ港から六甲山麓までが含まれる。今回の爆発を他山の石として、安全対策も重々チェックし、至らずは改善しなくてはならないだろう。

実は、私が何よりショックを受けているのは、あの天津港が使用できなくなっているという事だ。これは、二次災害としては大きすぎる。かつての神戸の大震災では、神戸の港は使用不能になり、多くのラインが韓国釜山や台湾高雄に流れ、戻って来ない。今、出来れば神戸港が代わってお役に立てないだろうかと考えている。神戸市みなと総局に聞くと、近郊の港に移しているようだが、はたしてどうか。長期化が懸念されるというが、食料品や工場製品でも、1日でも遅れるとラインが止まる。積み出せずコンテナが山積みのままだったり、到着しても荷揚げできず海上にコンテナ船が漂うなどという大事の前に、神戸港が何か、お役に立てないのだろうか。

加えて、私は、神戸市がお見舞いの電報でもとっくに発信しているだろうと思っていた。が、念のために確かめると、まだだという。考え、思いついてもいたのだが、諸事情があって…との事、私には、理解できない。そこで、議長に進言する事にした。議会としてお見舞いの発信くらいは、するべきだと思っている。

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【追補】国際課からの知らせによれば、本8月18日午後五時、市長の決裁を受けて神戸市はお見舞いの電報を送ったそうだ。議会にもその旨、通知されるとのこと。これで、胸につっかえていた事が一つ、とれた。良かった。