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2016年 01月 19日 火曜日

北朝鮮が4回目の核実験を実施したのは、松の内の1月6日。北朝鮮当局が「初めての水爆実験に成功」と主張する今回の件で… どうなるだろうと心に重いものを感じながら、彼の誠実さで実現した私との会食…と言っても、お好み焼きとビールだが、楽しんだ。

彼とは、在日本朝鮮人総聯合会 兵庫県灘支部常任委員会の金 英俊委員長。例のお好み焼き屋「富士屋」で、1月13日の夕刻から、鉄板を挟んでのことだ。

肩書きからは、ものものしく難しい人物のように思えるかも知れないが、実は気さくで明るく、話しやすい方だ。以前から「一緒に食事を」と約束していた。核実験前からの約束なので、彼も私も不思議な感じを抱いていた。だが、触れない訳にもいかない。私が「これで、予定している1月29日の総聯と市会議員の会話が難しくなる。さらには、北朝鮮の訪問も困難になるかも…」と言うと、金さんは「とんでもない。こんな時だから、もっと理解し合う必要がある。北朝鮮も皆さんを大歓迎する」と強調された。

彼は、「日本のメディアが正確でない」と言う。「我々は核戦争など、決してしない。アメリカの核に対する、防衛のためだ。米韓の軍事演習は、共和国に向けての敵対行為だ」と語った。

「金さんは、自国を北朝鮮とは言わないのですか」と私が聞くと、「私たちは、共和国または朝鮮と言う」と教えられた。

こんな難しい話ではなく、お互いの家族の事などを語り合いたかった私は「終戦後、差別で苦労された人々の話をうかがいたかった。実は、私の中学時代の友人三人が共和国へ帰国したが、行方が分からない」と切り出してみた。金さんは「当時10万人の朝鮮人が、共和国に帰った」と言った。私は、その友人のためにも、彼らの言う「共和国」に行ってみたいと思っているが…。

金さんによれば、毎年1万人が日本人に帰化するという。日本の政治に口出しはしない、とも。そうあって欲しい。こうしてお付き合いが出来る平和をしみじみと感じながら、「又、一緒に食事をしましょう」と約束して別れたのだった。

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