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2010年 10月 27日 水曜日

やむを得ず、他の教育委員会の部長に同じ質問をしてみたところ、この部長は… 実務者としての誇りからか、
「私はまず約束が果たせなかった事に対し、お詫び申し上げます。また確かに色々なケースを考えて、A案・B案・C案と備えておくべきだったと思います」
と答弁。次いで、先の部長がやっと
「遅れてしまう事に申し訳なく思っています。この上はより良い図書館をつくる事に全力を尽くします」
と答えた。

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私は思わず
「当たり前でしょう。みんな良い図書館を造ろうと思っている」
と言い放った上で、
「貴女だけではない。みんな、そう思っている。貴女は、この事で学ぼうとしていらっしゃらない。例えば、次に住吉学園が養護学校を同じ形式で建てる時、どんな契約をするのか。また住吉学園の都合で遅れても、貴女はやむを得ないとおっしゃるのですか。もっと、地元にいる私達の事を思って下さい。区民が、どれ程図書館を待ち焦がれているか、貴女が分かっているとは、感じられない。」
と質したのだが、答えが無かった。

他の議員からも、真剣な声が上がった。私と同じく
「貴女は、約束が守れなかった事に対して、お詫びしているのか。言い訳をして、開き直っているとしか思えない」
という議員もいたし、
「図書館だけでも早く建てて下さるよう、住吉学園に頼めないのか」
と質す議員もいた。私も同感だったので、
「私は市民を支える与党だから、貴女の言う『やむを得ない』と同調せざるを得ないが、何か工夫は無いか」
と聞くと、
「住吉学園さんは総合設計制度に則られており、マンションと図書館棟を一緒にしているので、図書館だけ先にとはいかない」
と言うではないか。

総合設計制度は、よく採られる方法。ある程度のボーナスが与えられる方式であって、違法ではない。しかし、ここで他の議員から
「住吉学園主導なのか」
という声が上がった。腑に落ちないのも無理はない。最終的に辻褄が合えばそれで良さそうなものでもあるし、許可権限者は神戸市、財団法人住吉学園は市民で、本来なら図書館の利用側、つまり受益者ではないか。

私は
「世の中、やむを得ない事がある事も知っている。しかし、その中から責任を感じて、再度繰り返さないことが必要ではないかと思う。今回の教育委員会の地元議員に対する手続きは、乱暴だ。こんな大事なことを、各議員への持ち回りで終えようとした。大切な事なので皆さん集まって下さい、と集合をかけ、もっと詳しい説明があった上で、議員団から『みんな努力して下さったので、やむを得ないな〜』となるならともかく。市民・区民の反応はどうなるだろうか、どのように説明するか等、話し合いたかった。教育委員会は、公約を変える事の重さが分かっていない。地元の痛みが分かっているようで、分かっていないのではないか」
と言った。

かつて、本山中学校の田中繁男校長が、校庭が狭くて子供の相撲の輪が重なるのを見て、校長の立場ではあまりやらない政治活動をやり、私も担ぎ出されて、本山南中学校誕生のきっかけをつくった。また、公園担当部長は、公園を削られるのは市民の血を削られる事ですと言って、公園を削らせなかった。果たして今回、教育委員会は「図書館建設が遅れる事は市民・区民に申し訳ない。私の責任になります」と、頑張ったのだろうか…そうは思えないのだが。

最後に区長が「区長としても、区民に対し申し訳なく思っている。今後は経験を活かしていきたい」と締めてくれたのが、せめてもの慰め。与野党それぞれの立場でこの会議をわざわざ開いてくれた、東灘区議員団を評価したい。これで、少しは市民・区民への申し訳になるだろうか。私は、市民・区民の皆様に対して本当に申し訳ないと思っている。起立採決で立つには立ったが、そんなわけで、私の心中でも木枯らしが吹きすさんでいたと、御理解いただきたい。

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▲ 本来なら図書館の利用側、受益者の筈の財団法人住吉学園だが…


10月26日午前6時15分 記