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2010年 03月 02日 火曜日

私の好きな黒澤明監督の「七人の侍」のラストシーン、「勝ったのは農民だった」と侍が村を去るシーン。これが、民主主義の原点だと私は思っている。それを思い出したのは、昨日、久しぶりに、住吉川マンションの大原弘史理事長が事務所を訪ねられ… 嬉しい報告を受けたからだ。

住民の安全と環境の保障を求めて、昨年の6月頃から交渉を進めてきた東灘区東谷堰堤工事。国土交通省の工事に伴う工事車輌が沿道の3つのマンションの前、わずか6〜7mの生活道路を行き交うことになった。当時、住吉川マンションが人数が多いこともあり、先頭役をしてくださったのが、大原理事長と、工事対策委員長の山田氏、副委員長の柳田氏。厳しく国土交通省と工事会社等に時間帯、騒音、排煙等を詰め寄ったものだった。

住民は、神戸市議会の建設水道委員会にも訴えた。大原理事長や山田氏柳田氏等のリーダーが、議員に対して良くよく説明。それも、”工事そのものには反対しない”という大前提で、である。結果、全党一致で採択され、住民の訴えを、当局に斡旋方、お願いすることになった。神戸市当局も、道路管理の立場から国との間に入って、沿道の人々の安全を守るべく、何回も話し合われた。


▲道幅が狭いので、川の上に仮歩道を造った
国土交通省も、自ら住吉川の川上に仮歩道を設け、歩道と車道を分けてくれた。住民説明会では、仮歩道の安全性も論議された。しかも、その仮歩道については、工事の期間中の朝から夕方までと申し合わせしていたところを、住吉川マンションのある方から「24時間使わせて欲しい」という申し入れがあったのを受け、国土交通省及び施行会社などで話し合われた。その結果、「3月8日から20日まで仮歩道を夜間テストすることで合意できた」と、大原理事長から笑顔の報告を受けた。

「ここまで来れたのは、国土交通省や工事会社が話し合いの結果を良く守って下さり、住民との間に深い信頼関係が出来上がりつつあるから。また、議会で全会一致で採択して下さった各会派の議員さんがたや、それを受けて交渉に入り助けてくださった神戸市建設局道路管理課のお陰です」と、謙虚に語られた大原氏ご自身、本当に住民の為に粘り強く交渉を続けられた。ありがたいことだ。


▲人・車分離で、安全
私も、元々遊歩道を歩くのが好きで、川のせせらぎ、足下の緑を見ながら、時々この仮歩道を歩いている。それが24時間歩けるのは、楽しい。どうか、テストの間、上手く運ぶよう祈りたい。

今回は、議会の採択が活かされていたし、市当局も議会の意志を受け、頑張られた。国土交通省も、よく市議会の意向を汲んで、住民との約束を守って下さっていればこそ、工事が進んでいるでのはないだろうか。これからの住民運動も、かくあるべし。「まさに勝ったのは、”市民”だ」と、昨日はいい気分だった。ここまで来るのに活躍して下さった3つのマンションの当時理事長だった大原氏、大西氏、大水氏の顔が浮かぶ。一本の道で結ばれた、3つのマンションにおかれては、今後も力を合わせて頂きたいと思う。