▲告別式で
その高嶋良平会長の御尊父様、高嶋平介氏の偉さ、そして高嶋良平会長の心の広さに、私は感心させられた。なかなかできないことで、難しい事だが、良くぞやられた。「さすがは、名門」と感じたのだ。伊丹氏は伯父上と従兄弟の間で、その豊かな人間性を伸ばされた。そのことが、自分の難病を素直に受け止め、同じ難病に苦しむ人々のためにその身を捧げる生き方につながったのだと思う。
私は、毎年開かれる難病連の会に欠かさず出席している。ほとんどの方が望まずして難病に罹患されており、大変苦労しておられる。
実は、私の実母もパーキンソン病という難病にかかり、世話をしてくれた実妹には16年間もの間、看護で大変な苦労をかけた。そんな時、難病連の方々の励ましを頂き、難病連の大切さを知った。伊丹氏はいつも穏やかで、心が広く、仲間をまとめあげて最も信頼されていた。伊丹氏が罹患されたのと同じ腎臓で人工透析をしている方々は、市内に約2000人。県内では6500人にものぼる。国・県・市も同じ人間としてできるだけのことをすべきだと思ってはいるが、決して良い方向に向かってはいない。
帰路、一緒になったKさんが「今日の高嶋会長の挨拶良かったね」と、ポツリと仰った。私は「良かったどころか、完成されてますよ。力まず、淡々と語る中に、彼への惜別の思いが伝わってきた」と答えた。私は、伊丹威氏が好きだった…。合掌。