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2014年 07月 22日 火曜日

同じ夢を抱いている ─ その思いに火が点いたのは、「私の夢は、真珠の市場を、香港から神戸に取り戻す事である」と… 日本真珠振興会の大月京一代表が強調された、その時だ。

7月17日木曜日の、真珠神戸市会議員懇話会と日本真珠輸出組合との懇談会でのこと。この真珠会館での会合は、総勢20名が出席。清水勝央 日本真珠輸出組合理事長と、中村友一監事、森 康章副理事長に、大月京一日本真珠振興会代表、そして、市会議員団から垂水区選出の川原田弘子会長や長田区選出の平井真千子事務局長らが会して、午後4時から行われた。

冒頭、中村監事から「国にも真珠議員連盟があって、いろいろな輸出の議員団がある事から、保久良山の登山会で会った安井議員と意気投合して、神戸市にも地場産業の振興の為に懇話会を結成しようと、私は組合を、安井議員は議会側に働きかけて、この会が結成できた」と経緯の報告。

続いて、大月代表から、真珠業界の実情報告。日本で生産される真珠の大半を占めるあこや真珠は、色や照りが特に美しく、世界中から高く評価を得ている。又、真珠はダイヤモンドに次いで、装飾品として人々が欲しがっており、これからこの業界はやり方次第で大きく飛躍するといった説明があった。

清水理事長は、「今や真珠の取引や入札会、展示会の多くが香港で行われており、200億円位が取引される。その催しは3月・6月・9月。ラスベガスでも行われるが、何と言っても香港が中心。いろいろな面で香港の有利性は揺るぎない。しかし、かつてこの催しは日本で行われていて、特に神戸が中心だった。神戸の有力な産業でもあったわけで、現在でも日本の真珠の9割が神戸。世界市場の7割を神戸発の真珠が占めている」と、神戸の立場を強調してくださり、議員団も驚きと共に、改めて事の重要性を思い知った。私は、行政があまり手助けしない地場産業界であるにも関わらず、自己努力でこんなに神戸の為に活躍しておられる業界があると、改めて感謝した。

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議事は、そんな今回の会合の最大のテーマ、真珠会館の建て替え計画に進んだ。「組合としては、建て替えの方針で行きたい」との意向が示された。新聞で報じられているように、一部の方々からは「歴史的な建造物なので、そのまま補修しては」という意見がある。メール等でも、色々とご意見を頂いているなど詳しく報告くださったのは、これで一番ご苦労なさっておいでの内海事務局長。以前、この内海局長の講演を拝聴したが、なかなかの識者でおられる。パリで学ばれた事を参考にされたまちづくり論には、私も感動した。音楽にも精通されており、クオリティーの高い真珠組合の局長にはぴったりだ。

私は「建て替え論には賛成する。更に、地場産業として、香港から神戸に真珠市場を取り返す為に、次の会館は保税倉庫を設けるべきである。その為の予算を市や県や国が補助するように、議員団も努力するべきだ」と提案した。平野昌司議員も、「国の補助金を出させるべきで、その為に市の産業振興局が支援をしてあげる。まずこの件で努力して欲しい」と力説され、組合の方から「ありがたい事で、是非お願いしたい」とお答えいただいた。

冒頭の大月代表の弁が出たのは、その時だ。「真珠の市場を、香港から神戸に取り戻したい」── 私も井戸兵庫県知事も、同じ願いを抱いている。私は、「皆で、同じ夢を抱き、更に歩んで行きたい」と、「久元喜造市長も同じ夢を抱いて行動して欲しい」と心の中で願いつつ、再度発言した。私の、皆の大きな、真珠色に輝く夢なのだから。
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