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2009年 09月 24日 木曜日

深江南町2丁目にできる有料老人ホーム運営について、地域の人々とどう付き合っていくかで、協定を結ぶための話し合いが6時からもたれ、私も同席した。これまで3回に渡って同席し、僭越ながら、私の拙い経験からではあるが、アドバイスじみたことも申し上げてきた、その一環だ。建築中は… 建築協定が結ばれて、工事中は順調に進んだ。

が、正直なところ、協定が守られたとは思っていない。地元周辺の人々が我慢強く容認してくださったので、工事が円滑に進んだのだと、私も思っている。住民の方々は「仕方がないから、こうなったら早く終わって欲しい」と願ったという。これは、大変気の毒だ。


▲想定されるケースを念頭に、慎重に
私の経験から、ケーススタディとして「福祉施設で入居者を裸にして身体を拭いている姿や、入者を制止しようと3人がかりで抑えつけるといった場面が周辺から見えてしまうからと、のぞき見防止のブラインドを後から取り付けた」ケースがあったり、「頻繁に救急車が来て周辺の方々が深夜に起こされてしまう」といった、過去に問題になった例をお示しし、危惧されることを双方に理解していただいた。その結果、建ちあがりの段階で、近隣の人々が中に入って我が家が見えるかどうかテストし、問題があれば対処する事になった。

施設側からも、同じような施設が芦屋にあるので後日見学の機会を設けたいとの提示があるなど、話し合いは前向きに進んだ。

「一年に一度くらいは、連絡会を持って、お互いが友好な関係である為の努力をして欲しい。隣接する方々にとっては一生付き合うのだから、お互いに助け合えるようにして下さい」と私が提案したことから「連絡会は一年に一度、コーヒーでも飲みながら」となった。

最近は福祉の名を借りて「いい事をしているのだから」というように、思いあがった強引な業者もある。むしろ、パチンコ屋等の方が丁寧に話し合いをしている。とあるパチンコ屋は酒蔵地域を意識して、酒蔵風で建てたほどだ。高齢になったとき、住み慣れた町を離れずにケアを受けられるホームがそこにあることは、住民にとって長い目で見れば悪いことではなかろうとも思えるが、見たくもない景色がしじゅうう見えてしまうようでは、やはり辛かろう。

このような話し合いに参席して随分になる。住民側のエゴが強い場合も少なくないが、総じて、業者の方に配慮が足りない事が多いように思っている。資本主義の欠陥が出ているとでも言おうか…何か、補う手だてが欲しいところである。