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2009年 09月 19日 土曜日

昨日の午後4時頃、環境局からアスベストに関して、宿題として出していた件の回答 ─ 数字と、その説明を聞いた。

Q1.「その他の工作物に関する工事が1200件あるが、アスベストに関する件数はどれくらいなのか?」

A1.「1200件のうち民間工事で650件あったが、アスベスト有りは0件であった。1200件のうち公共工事が550件であるが、アスベスト有りは1件で、処理された」

★1.
大気汚染防止法に基づく飛散性アスベスト除去工事の屈出のうち、工作物に係る屈出は8件だが、これは建設リサイクル法の屈出対象外であったという報告も受けた。従って、監視対象件数2,000件のうち工作物等の1200件は、やはり当局の報告通り「あまりアスベストとの関係はない」と思われる。これは、委員会での1,000件と発言した理由が証明されたという事であろう。
しかし、この私へのアスベスト無しの報告は、すべて自己申告制度を基にしており、自己申告でアスベスト無しである事をあたかも当局が監視している結果であるように言っている節がある。私には、1,200件でアスベスト無しとは思えない。しかし、マンパワーも予算も少ない中で「もっとチェックして回って下さい」とこれ以上言ったところで、無理であろう。「これ以上の要求はしてはいけない…」と、不満だが諦めた。
いつか、国や県が、もっとアスベストから市民を守る為、自己申告をまる飲みせずに、監視体制を作るべきと思う。

Q2. 市保有建築物のアスベスト調査について、市の保有建築物はそれぞれの所管局が責任を持って処理する事になっている事が、身内に甘い制度になっているのではないか。その為に市は、「アスベスト問題連絡調整会議を設けて公正にやっている」と答えているが、その連絡調整会議について詳しく報告を求めた。

A2. 当局は、市保有3,852施設中、過去の調査でアスベストの存在を確認したものが、108施設であって、ほぼ除去等の措置が終了したと報告している。

★2.
連絡調整会議は、平成17年7月~平成20年7月まで25回開催されたとある。「なぜ連絡調整会議に民間人を入れないのか」という私の問いに答えはなかった。
例えば、小学校の耐震工事やエレベーターの設置等は大きな工事であり、解体に近いくらい色々な所をめくるはずで、アスベストが多く発見されていても不思議はない。しかも、連絡会にかけられるのは、飛散性のものか危険性の高いものでしかないという。「これでは、住民やPTAの人々への十分な情報公開は成されていないのではないか」と質すと、「民間と同じく、住民にはお知らせしています」との事。「そうですか」としか私も答えられない。つまり、市保有建築物はもう作業が終わっているから、今さら何を言っても仕方がないという事なのである。


▲電話で延々、2時間も説明してくれた
もういい。そろそろアスベスト問題について、私の意見を述べたい。
何回も言っているように、神戸市当局を批判しているのではない。それなりによくやっているし、評価する面も沢山ある。また今回の回答のように、連休を挟んでは申し訳ないとの配慮からか、金曜日の4時ギリギリまで作業をした上、電話で2時間もかけて説明してくれた、その誠意には頭が下がる。しかし、なんと言ってもマンパワーが足りないし、予算もない。この体制でアスベストから市民を守るのは大変である。

最も問題なのは、当局はその事が分かっているのではないか、という点。これは、実はもっと恐ろしい事である。なぜなら、当局はアスベストについて、神戸市が最も注意せねばならない都市である事を知っている。かつて、アスベスト輸入港として、神戸はダントツのトップだった。阪神大震災では、市民がアスベストを吸っている。

こうしたことを思えば、当局は、専門家やいろいろな人の意見を聞き、然るべき策を考えるべきではないか。予算不足なら、議会に訴え、議会を味方にし、国や県に要求するべきではないか ─ そうした意欲が、もっと欲しい。

「一生懸命にやっています」と彼らは言う。それはまさにその通りで、優等生の答弁である。もうすぐ市長選挙。我々は選挙に落ちないよう、常に全力で議員活動をする。当局は、市長が変わろうと市民が怒ろうとも、飲酒運転をしたり刑法に触れたりしなければ安泰である。頼りは、公僕としての心構えだけ。市民はいつまでも役人性善説に立ってはくれないと、知るべきである。少なくとも、矢田市長はその事がよく分かっているようで、朝立ちもはじめている。そんな彼を、支援したいと思っている。