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2018年 04月 21日 土曜日

移植した木が、平和な地区を見守り続けてほしいと、心から願ったのは… 三本の(けやき)の植樹についての会議でのこと。

昨年10月22日に日本を襲った台風ラン(21号)で、神戸の名木として北畑地区と瀬戸の海を見守り続けてくれていた、神戸市指定天然記念物で市民の木にも指定されていた、樹齢800年の(けやき)が倒れ、その生涯を終えた。

北畑会館に集まりその倒木を悼み、惜しむ地区の方々と、市民に市長、区役所とみなと総局、そして私も声を上げて、樹齢800年の(けやき)のモニュメントを、会館の内外に作成した。これは皆の思いが実ったもので、本当によかったと思っている。

その際、さらに新たに(けやき)を植樹して、地区の安全と平和を見守る思いを繋いで行こう、という事になった。神戸市の教育委員会がよくやって下さり、特に、依頼を受けた神戸市建設局公園部森林整備事務所の道木 柳太 所長が、樹木医の中井 堅さんとご苦労されて、3本の手頃な(けやき)を見つけて下さった。さて、この3本の(けやき)を、どこにどのように移植するか。

かくて、去る4月19日朝10時から、植樹予定の現地に出向いて確認もしての、会議が持たれた。当日集ったのは、宗田 匡弘さん、会計の西川 義信さん、道木 柳太さん、中井 堅さんに、足立ボランティアと私。第2の(けやき)がすくすくと育つよう、慎重に場所を選んだ。

結果、1本は、もとの(けやき)の跡に。もう1本は、北畑神社の庭に。3本目は、山上の北畑神社の境内に。土質改良が必要なこともあり、それが間に合うならばということで、29日を目標に植樹と決まった。

道木所長はいかにも木と緑を愛されていると分かる良い方で、1本1本、息子を撫でるように木に触れておられた。こうした方々によって緑は守られているのだと、議員として改めて学んだ。

リーダー役の宗田さんが道木さんに、「これぐらいになるのに、何年かかりますか?」と両手のひらで、15㎝位の輪を作って尋ねた。「そうですねぇ … 若い時の成長は早いのですが、20年位でしょうか」と、道木さん。私も、皆も黙った。まず、自分が見る事はないだろう。しかし、こうして世代は受け継がれるのだ。

この木には、平和な地区を見守り続けていてほしいと、心から願ったのだった。
写真
▲ 会議参加者みんなで、場所の選定のために現地へ