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2016年 03月 25日 金曜日

いかに、国を守り平和を守ることが大切か ─ そんな重たい命題を心しなくてはならなかったのは… 地元の、御影小学校の卒業式。参列した3月24日、第104回の卒業式では、男子55人・女子56人、合計111名が巣立っていった。

式場となった体育館では、良くあるように舞台で卒業証書を渡すのではなく、二つに分けたフロアの中央に空間があって、卒業生と保護者が対面するように座っていた。舞台には「卒業おめでとう」と書かれており、国旗が高々と掲げられて、清々しい感じ。そこで一人一人、名前を呼ばれた児童が、保護者の方に大きな声で、自分の抱負を語るのだ。
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例えば、「私は将来、人の役に立つ人間になります」といったことだ。具体的な「医者になります」「音楽家になります」といった抱負は、聞かれなかった。中学の卒業式では具体的な希望もでるが、小学校ではこれが自然なのかもしれない。

田中秀典校長先生のお話しも、良かった。「ありがとう」という、校長の持つ深い思いの大切さを、最後にお教え頂いた。

同窓会長の高嶋良平さんは、3つの教え…「1.英語を学んで下さい 2. 御影小学校を誇りにして下さい 3. だんじりの伝統を伝えて下さい」で、毎年同じなのだが、会場を和ませてくれる。このような話は、結構良く覚えているものだ。私も、小学校の卒業式でP.T.A.の会長が、「にんじんを食べなさい」と言ったのを覚えているから、不思議なものだ。

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卒業者名簿を見ていると、女子の名前に「子」と付いている児童は皆無。男子でも「男」や「雄」等も皆無。ほとんどが、それぞれの意味を持った漢字やひらがなで、ご両親がいかに思いを込めて育くんでおられるか、良く分かる。それは、今までは違うという意味ではない。人に頼んだり神に頼ったりせず、自ら立つ…そんな願いが感じられる。大変オシャレでもあるし、自己の主張も分かる。羽織袴の女子が7人もいて、保護者も両親揃っての家庭がほとんど。我々の時とは違うなぁと感じ入ったが、何が大切か分かっている気がして、実に素晴らしかった。ピアノ演奏も、上手だった。卒業生は背筋を伸ばして、イキイキと美しく、良い式だった。

帰りしなに、大野けいこ元校長が作られたビオトープと子供達が育てているチューリップを拝見していると、ふと、この同じ時代に生きる同じ子供でも、地球上には、戦火の中にいたり、銃を持たされたり、労働を強いられている子供達もいることが、脳裏に浮かんだ。つくづく、大人と政治の責任を感じた一日だった。
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