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2016年 01月 12日 火曜日

所詮お付き合い、となれば、関西広域連合がサロン化するという一番悪い事態になったり、あるいは反対に… 対立感情が深まって行く恐れがある。そんな危惧を抱いたのは、1月9日に大阪で開かれた関西広域連合議会の、審議後の理事会でのこと。

その会で私は、昨年の理事会において奈良県が関西広域連合議会に加入されたのを機会として、従来決めている議長・副議長・常任委員会委員長、及び副委員長のポストについて提案してきた。「政令市の議員の就任について、二つある常任員会の委員長ポストまで、可能になるよう配慮されたい」という件である。

現在、政令市からはなんと、副委員長までなのだ。この件を受けて理事会で議論して頂いたが、事情聴取にとどまった。一応、29年度までのポストの枠組みは変えない、との申し合わせがあるので、そのとおりでよいかということなのだが、そうすると奈良県は、30年までは役職が無いという事になる。

私は、大変不満である。政令市を軽視している上に、対応に柔軟性がない。かつて約束した不平等条約を数で押さえつけられたようなものだと感じるのだ。しかし、約束した事は変えないとするなら、それに従うのが筋であるとも思うので、従わざるを得ない。

ここで大切なのは、府県と政令市の間に対立感情を生じさせてはならないという事だ。ここまで来るのに、いろいろな議論を重ねたのも知っている。それだけに、今更ひっくり返そうなどという気持ちは、まったく無い。とは言え、各府県も然りかも知れないが、政令市の中でも、各市のお家の事情というものがある。関西広域連合議会という立派な組織を成功させるには、不公平感を与えない必要があり、私は、それを心配している。

この組織が府県中心なのは、承知している。亀裂を生まない為には、早く手を打つ ── つまり、結論を早く出す必要がある。私が議長に申し入れたのは、昨年である。役職については、次の理事会に各府県市の意見を持ち寄ることになっているが、私としては、その場で、30年度から政令市にも委員長をやるというくらい、早期に結論を出すべきであると思っている。

「いやいや、そこは今まで通り副委員長止まりでしょう」と結論が出るなら、数ではかなわないので従わざるを得ないわけだが、果たしてそれでいいのだろうか。「結果はどうでもいいや」とおざなりにして、結果、関西広域連合がお付き合いの場に過ぎないとか、あるいはまた反対に、相互の対立感情が深まって行く恐れもある。そうなれば、本来建設的に、未来志向で進まねばならない筈の連合のはずが、ただの無駄、マイナスのお荷物になりかねない。目指すべきところは、どこの誰がどう役職を担うか、などではなかろう。

私は、関西広域連合に大きな期待と希望を持っている。だから、ここはさらりと、上手に処理されるように望んでいるのである。