Skip to main content.

2015年 12月 15日 火曜日

私は、初めから終わりまで2時間半、その忘年会の中にいた。とても良い時が流れた。師走ともなれば… ほうぼうで忘年会が行われる。若い頃は夜な夜な大変で、12月まる1ヵ月、空いている夜は無かった。昨今はそんな事はなくて、週に3〜4回といったところだ。良い時がと書いたのはその中の1つで、リーグが誕生して44年、30年前からは顧問も仰せつかっていて、毎年行くのを楽しみにしている東神戸軟式少年野球リーグの忘年会だ。

神戸市水道局所有の、中央区北野町の北野会館で12月5日午後6時30分から行われたその会には、野球を通じて子供たちを育ててくれているいい仲間が集う。

彼らの週末は子供の育成に潰される。そんな人生が、長い方で40年、短い方でも10年は続いている。中には、親子でボランティアをして下さる方もおられる。40年続けてきた、稗田一夫会長と数えてみたら、リーグで育てた子供達は、25,000人にものぼる。現在は、550人の子供にコーチ陣が250人。約2人に1人の割合である。

中には、甲子園に出場の後、プロに行った子もいる。「一番嬉しいのは、リーグで育った子供がまたリーグに帰って来て、次の子供を育ててくれる事だ」と、稗田一夫さんは目を細める。私もうなずく。

学校教育、家庭教育でできない所を、彼らが担ってくれる。何故、行政は彼らに感謝の意を表さないのだろうか。権力に近い人々は天皇陛下の皇居に呼ばれるが、ボランティアの典型である彼らこそ、社会の役に立っている。。彼らは、会社や社会で目立たなくても、子供たちを育んでいるという温かい誇りがある。

土日や試合の前は、アルコールを控えておられる。常に子供の目を意識し、保護者のクレームにも耐える。彼らは「我々はそんな立派な者ではないよ」と横を向く。それぞれに個性があって、いい男、いい女である。

私は、票の事は考えず、そんな中に身を置いて、彼等の悩みをうかがう。最近の保護者は、学習塾に通わせるような気持ちで子供をリーグに入れるという。わずかでも部費を払っているのが、その理由らしい。リーグを維持するのに、グラウンドの線引きから子供の移動、お茶等の水分補給等、沢山の助けが必要なのだが、手伝ってはくれない。

市長や区長が、一度だってお礼を述べに来た事があるだろうか。時々、いい校長先生が週末に見に来ては、励まして下さる。嬉しい事だ。校長は、自分達の子供の教育を手伝ってくれていると、感謝して下さっている。わずかな部費 … 私はいっそ、市が部費を支払って然るべきだと思っている。

市長に是非、このブログを読んで欲しいと思いながら…。
写真