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2015年 09月 22日 火曜日

ここまで来るのには、まず神戸市職員のがんばりがあった。そして、神戸市選出の県会議員や… 県行政の理解があった。これを見ても分かるが、兵庫県と神戸市の間では、二重行政はほとんど無い。

それは、県民緑税の件。私達、神戸市民から成人一人あたり年間800円の緑税をとっておきながら、県は六甲山の緑化と保全にその1割も使うでなく、他地区で使われていたのだ。

この件で、私たち自由民主党は、本来、神戸市民を六甲山の自然災害から守るなどの目的で使われるべき県税の、不公正に対しての市民の怒りを背に、平成24年10月、兵庫県に対して、直接全議員で県庁に行き、強く要望活動を行った。

その時、県会議長から、「これらの要望は、地元の県会議員を通じてするものだ」との指摘があっった。私は「議長は、政令市を理解しているのか。国への陳情も、直接行っている。これは、議会制民主主義の原点である」と反論したのを覚えている。他の市議からも、「分かってないなぁ〜」と、ため息が出ていた。

その後、県の担当者もついには真摯に対応してくれたらしく、去る9月17日、神戸市建設局森林担当課長が、満面の笑みを浮かべて報告に来てくれた。

結果としては、今回、県の政策として、災害緩衝林の造成並びに間伐木利用の土留工設置に、28億4千万円を。県民まちなみ緑化事業という空地・広場・公団等への植樹や校園庭等の芝生化にも、6億を計上してくれた。さらに、六甲山の緊急防災林整備については、神戸市の市有地にも適応する事にもなった。

県民まちなみ緑化事業では、増額もし、神戸市内各所の緑化に尽くしてくれるというから、かなりの進展と思って良いだろう。

平成26年8月豪雨災害による斜面崩壊など、各地の災害を見るとき、六甲山という山は、本当に注意しなければならないと感じる。今後は、これらの予算を上手に活用しながら、どうか、神戸市民を守っていっていただきたい。

実は、広場を始めとした都市空間の緑化については、シカゴ大学の研究チームによる、カナダのトロント市内の街路樹データと市民アンケートの分析から、健康状態の自己評価向上や年収増加、さらに若返りといった効果があると分かったという論文が、ネイチャー誌(電子版)に掲載されている。つまり、樹木豊かな都市は、健康にも経済にも優しいのだ。

これからも我々は、政令都市の強味を発揮して、直接行動に出て行く。それが、議会制民主主義の原点なのだから。