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2015年 08月 04日 火曜日

エアバス社とは、スカイマークの件もあるし、大好きな会社であり、神戸にとって大切な会社である。どうか神戸に憂い影響が無いように祈りたい… そう思ったのは、ポートアイランドのエアバス・ヘリコプターズ神戸支社での、夏のバーベキュー大会でのこと。毎年、御招待頂いており、今年も7月31日夜6時からの同大会に、ボランティアの足立と二人、楽しみにして足を運んだ。

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多忙で、神戸に来るのは年に一回この時だけの、仲良し、ジヌー日本社長に会える。毎年歓談して、この神戸支社をアジアの拠点とし、神戸でアジアのヘリコプターの検査や修理、さらにパイロットの養成拠点としても発展させ、神戸とエアバスの絆を強固にして行こうと話し合ってきた。その為に、3〜4億をかけ、大きなパイロット養成の為のシミュレーション機器を購入して下さる程、神戸に熱い思いを持って下さっていた。

しかし、今年は大きな違いがあった。日本を含めたアジア全体の責任者が挨拶に立った今年は、笑顔が無い。「今日は、残念な報告をしなくてはならない」とスピーチが始まり、「東京で行われた入札で、我々は思ってもみなかった不覚を取った。我々のヘリコプターは、相手方のヘリコプターより遥かに優秀だったのだが、負けてしまった」という。

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続いたジヌー社長も、「私はこの現実を受け入れ難く、今だ信じられない。しかし、今夜はそんな事とは別に、楽しんでほしい」と挨拶された。アジア代表とジヌー社長は、二人でヒソヒソ話し。社員も私も近づけず、私の顔を見てもニコリともしない。相当深刻だと分かる。

新しい方に詳しく聞くと、防衛庁で166機のヘリコプターの一括購入入札があり、アメリカのベル社が勝ったらしい。1機10億円として、約2,000億にはなる。これは、この世界では大きな取引きだ。もしかすると、すべての人事に影響するかも知れない。

私は、残念だった。きっと、政治的な判断だったのではないだろうか。アメリカとフランスなら、アメリカになるだろう。特に、日本を始め東南アジアは、実力よりコネクションだと思われる。勿論、エアバスもそんな事は承知の上で、日本の有力会社と組んでプレゼンしたに違いない。その上で、勝つと信じていたのだろう。私ごとき者が口を挟む事は失礼だと思って、適当に切り上げた。

勝負には勝ちたいものだ。しかしビジネスはスポーツではなく、ゲームだとつくづく思う。敗者の苦悩の一端を垣間見た一時だった。