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2015年 06月 26日 金曜日

産業振興局内には、優秀で使命感溢れる人材も大勢おられる。かつて、関西広域連合で神戸の為にと、共に口角泡を飛ばして戦って下さった方もいる。産業振興局は、役人天国の局ではないはずだ。燃える… 光る局だと思っている。それを期待したから、私はあえて、産業港湾委員会を昨年に引き続いて選んだのだ。それは、市場や商店街を守るためである。今や中央市場が活性化し、大阪系列の商店による神戸での営業活動が多すぎて、まるで、大阪経済界のサポーターになっているのだ。

産業振興局で私が問題提起した事は、例えば外国人観光客について。せっかく、みなと総局が苦労して豪華客船を神戸港に入れても、神戸でお金を使うようにはほとんど仕掛けていない。大阪の商店がボートターミナルを借り切り、乗船客が三宮・元町に向かう前に買い物をさせているが、これを知っていて知らんふりだ。対策会議も協議会も、たった2回しか開いていない。たとえそこまで行かずとも、と一縷の望みを抱いた、産業振興局から関係局に声を掛けて頑張る、といった事もしていない。
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それが分かるのは、外国人観光客がどれ位消費するのかの調査もしていなければ、研究してもいないからだ。傾向と対策もなく、議会では対策会議を開き、「議員のおっしゃるよう、懸命に努力しています」と答えられる。しかし、三宮・元町からは悲鳴が聞こえるし、市場や商店街では次々とシャッターが閉まる。誰の目から見ても、大阪の一人勝ちだ。

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昨年10月25日、午前10時から開かれた産業港湾委員会での当局の答えは、「組合と話して、融資政策、顧客拡大、出来るだけの助成をさせて頂き、共に考え、頑張っています」。だが、そんな答えを聞いてかれこれ20年以上。未だに、何ら変わっていない。抜本的な政策を、専門家を交えて検討もしていない。

私の乏しい知識と勘で思うのは、空いた店舗を市が買い上げるか借りるなどして、一つにまとめ、若い経営者を育てるといった、いわゆるインキュベーションの役割をしてはどうかという事だ。地元の中央卸売市場から仕入れた商店に、何かインセンティブを与えたらどうか?という提案にも、何の返答もない。議会が何を言おうとも、どこ吹く風だ。

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阪神元町駅高架下の有楽名店街閉鎖撤回を求めた陳情に対する答弁にいたっては、前回の佐藤局長が議会に熱っぽく語って下さった事等から、きっと議会との約束を実行して下さると信じていた。だのに、「阪神電鉄側と丁寧に話し合って下さい」の繰り返しが、たったの4回。その内、電話で呼んだか、話したか、地元はたった2回。A議員が陳情で来たのが、一回。もう一回は…と、市から声をかけ事情を聞いたことなど、ほとんど無いに等しいのではないか。

いったい、議会はなんの為にあるのか。私は、結果を怒っているのでは無い。公務員として、その役割を果たして欲しいと願っているのだ。お願いである、努力して欲しい。

民間なら、会社が倒産し社員はホームレスになる。議員なら、落選する。だが、公務員はそのままだ。つまり、まさに使命感だけで支えられているのが、公務員。かつて、官僚は自分達が頑張らねばと、夜中の1時・2時まで、霞ヶ関で知恵を絞り出し、頑張って日本を復興させた。まさに、使命感が支えたのだ。

産業振興局、頑張ってほしい。少なくとも「局長が変わったから、もう前局長のことは知らん」などというような局ではないと、信じたい。山本局長を批判しているのではない。しかしながら、あまりにも「待ち」の姿勢である。答弁に「申し出があれば対応します」が多すぎる。もはや、神様に祈りたい気持ちである。