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2015年 04月 01日 水曜日

私が語り部となって、訪れてくださる方々に説明する公園がある。それは… 東灘区岡本南公園。通称、岡本桜公園又は笹部公園といわれている公園だ。昨日3月31日も午前中、私はそこで、桜の語り部をしていた。

この公園は、34年前に公園の近隣の、甲南そばの松沢さんや小山さんから私が頼まれ、当時の宮崎辰雄市長に直訴して造ったもの。岡本に住む世界の桜博士、笹部新太郎が他界された後、屋敷の敷地を記念公園としたのである。有名な水上勉の小説「桜守」のモデルにもなった彼は、東大を出て、人に仕えるのを良しとしなかった。大阪のこの大地主の息子は、私財を投げうって桜の演習林をつくり、何十万本の桜を育てて全国に植えた。桜を知りつくし、その人生を桜に捧げたのだった。


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私は、前述の公園造りに関わったご縁から、この桜の季節に、公園の語り部役をするようになった。

今日も、奈良県や広島県、尼崎に西宮等、多方面から多くの方々がお越し下さっていた。私は皆さんに、笹部さんの残した言葉を伝えている。
「日本人にあった桜は山桜で、密かに咲いてひそかに散って、次には緑の葉で、人々を楽しませる。ソメイヨシノは『ぱっと咲いてぱっと散る、軍国主義に利用されたかわいそうな桜だ』と言う。また、花の盛りはもてはやされるが、散れば忘れて、邪魔になれば切ってしまう。人間ほど薄情な者はいない。だから今日、この公園を訪れた人々は、この花のように優しくいたわり合ってください。楽しい一時にしましょう」
と語ると、皆さん拍手してくださる。

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私は決して、自分が市会議員だとは言わないし、パンフレットを配ったりもしない。せめて、この日だけは、笹部新太郎博士の言った山桜のようにありたいと思ったからだ。

なお、4月4日(土曜日)午後1時から(雨天時5日)は、この公園の「笹部桜祭・観桜会」。先着300人に三色団子が配られる予定で、私も、そこでまた語り部を予定している。皆さん、御一緒に桜を楽しみましょう。
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