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2015年 02月 24日 火曜日

選挙の後、再訪を神に誓ったのは、中央区磯上通にあるクリスチャンセンター神戸バイブルハウスと… 吾妻通の賀川豊彦記念館だ。キリスト教とは縁のない私だが、先日、友人に誘われて、多くの事を学ぶ機会を賜ったのだ。

まず、神戸バイブルハウス。時間通りに行ってみると、びっくりしたことに、伊吹三樹雄さんがご親切に、その前で待っておられた。日本真珠輸出組合の専務理事として活躍された、私の好きなあの、伊吹さんとの6年ぶりの再会だ。

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遡ること6年前。香港でSARSが流行した時、この時とばかりに伊吹さんは、香港で行われる予定の黒真珠の展示会を六甲アイランドに会場を変更させた、その主宰者であった。共にあの時成功を喜び合った、戦友でもあった。私は、英語ができるジェントルマンとは思っていたが、彼がクリスチャンであるとは、ついぞ存じ上げなかった。

伊吹さんの親切な案内で館内を見学すると、あらゆる国の聖書が展示されていた。戦国時代、日本に聖書が入って来てから、あらゆる苦難に耐え、今日に続いている、その歴史を垣間見た。

展示はもとより、何の知識も無い私に「キリスト教の始まりはユダヤ教で、そこからカトリックや聖公会やプロテスタント、そしてイスラム教等へと分かれて行った。その中で、イエス・キリストが誕生してくる。壮大な歴史であり、ドラマであり、真実なのだ」と教え、私の馬鹿な質問にも丁寧にお答え下さる伊吹さんにも、感動した。

続いて賀川記念館に向かうと、寒い中を、伊吹さんが先回りしてまた、表で待っておられた。記念館は、入った途端にアットホームな空気が流れ、人々がイキイキと活動しておられた。その日は、皆で集まって食事をする日なのだそうで、天国屋カフェで、安価な食事やコーヒーを楽しんでおられた。

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この記念館は、様々な活動の拠点にとどまらず、研究・調査等の発信拠点や実践の場でもあるコミュニティーセンターとして、幼児園やラウンジ、さらにこれらを支える教会も併設されている。

賀川豊彦先生が立派な方だとは存じ上げていたが、ここに来て改めて私は、その偉大さを知った。1909年から27年の14年間にわたって、地域福祉に始まって、組合運動・労働運動・農民運動・平和運動・協同組合運動と、常に社会的弱者の為に、社会事業の開拓という役割を担われた ─ それが、神戸から始まったのだ。まさに、神戸からの光だったのではないだろうか。神戸人は、もっとこの人の事を知り、誇りとしなくては、と感じた。

「一人は万人のために、万人は一人のために」という信念が、まさに伝わって来たのだ。感動していると、伊吹さんが脇で「ノーベル賞に値する人だった」と、ポツリ。大変勉強になった。