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2014年 11月 11日 火曜日

神戸市民病院機構、中央市民病院(ポートアイランド)と西市民病院(長田区)についての特別委員会が… 去る11月10日に開かれた。

現在地に移って3年が経過し、経営的にも単年度は黒字となっている中央市民病院。市民サービスにおいても、評価はA。勿論、新しく建て替えたので累積赤字はあるが、医療産業都市に貢献する病院として活躍しつつある。

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他の議員は、西市民病院の眼科医師の不足を指摘していた。病院長は「よく理解していますが、医師不足で困っている。今のところは中央市民病院等の助けで何とかやっているが、努力をする」と正直に答弁していた。

私は、「先日、中央市民病院で、前立腺肥大の生検を自ら受けて感じた事だが、本当に良くやっている。例えば、次にどこへ行くのか分からない患者さんをスタッフが発見すると、声を掛けて道案内している。こうしたシステムは、世界的なレベルにあると思った」と褒め、「市民病院に対して『1億円の節約をしなさい』と議会が要求するのは、血の出るような苦労を要求することになるだろう」と述べてから
「一方で、私の議長時代、大きな荷物を整理する為に、舞子ビラで300億、ベイシャトルで400億、住宅供給公社で400億円位の整理をした。それを思うと、一体議会は何を見ていたのかと、私は、深く反省した」
と発言した上で、三木局長に対し
「もっと予算を要求して、市民の期待に応えるようにしてはどうか」
と質した。三木局長は答弁をはぐらかして、
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「今のところ、よく努力してやって下さっている」
と応じてきた。なかなか、行政官として「そのようにします」とは答えにくい ─ それは分かる。だから「行政政策の中で、病院や福祉に多少の税金をつぎ込むのは仕方がないと、私は思っている。行政における基本的な行政であり、開発行政とは違うとも思う。むしろ、必要な医療サービスについて、もっと真剣に取り組んでいただきたい」という主旨で、応援したのだが。
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続いて、エボラ出血熱にまつわり、
「仮に6人の患者が出た時、神戸市民病院はどうするのか。エボラのような伝染病であるウイルス系の病気に対応する為に厚生省は第1種感染症指定機関を指定している。その中で神戸中央市民病院は2床持っている。仮にテロとかあるいは水際で防御できなくて、頼りないサーモグラフィーを突破して6人の陽性患者が発症すると、2床ではお手上げである。他の4人を他都市で受け入れてもらえるようお願いしたとして、もし拒否された時にはどうするのか。なにか考えているのか」
と質したところ、北院長は、本当に正直な方で、
「その通りで、その時の為に神戸大学病院等にお願しながら、どこかに入院設備を考えねばならないかも知れない。この委員会の終了の後、その件について検討して行くつもりである。勿論、この件について少し言い過ぎているかも知れませんが…」
と答弁された。私も、それについては言い過ぎていると宣言した上で、だが
「私も同感で、この問題は一都市や一病院が考えるのではなく、近畿全体で問題意識を持つ事が重要だ」
と締めくくったのだった。

市民の健康にまつわる攻防も、今や、エボラ出血熱のような疾病に対応する危機管理にまで及ぶ時代。市民病院の役割も、その存在意義も大きく重いのである。