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2014年 10月 10日 金曜日

「1年半先には、150社の中国の優良中型企業を六甲アイランドのP&Gが去った後のビルに集め、日本と中国の貿易のメッカにしたい」と私に語った剣豪会長。5年後には… 5000億円の売り上げを実現したいという、その第一歩が先日、踏み出された。

剣豪集団からの要望は、「神戸の農産物や神戸肉を中国に輸入したり、中国の農産物を神戸に輸出したりできないか。そのために、神戸市の市場を調査したい。その質や規模を知りたい」というものだった。

新聞でも報じられたように、剣豪集団は、中国政府に認められた中国の中小企業の集団である。約数百万軒の中国系工業企業投資発展協会と設立された合弁会社で、今回の要望は、中国政府から中国日本産業パークの指定を受けて具体的な動きに入ったものだ。

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▲早朝から市場を見学
10月2日には、実質的な実力者でNo.2の雲龍資本氏が来日。実力者だけあって、現場主義。紙上での説明より、自分の目で確かめることだと、早朝6時から、神戸卸売市場中央市場の青果のセリを熱心に見学。中央市場もしっかり見て廻り、商品の量や質を確かめていた。

追って催された懇談会では、参加者にあれこれ質問した上で、「具体的にイチゴ・イチジク等についてや、神戸の誇る高級果実・野菜について等、お互いに代表者を出して話し合うべく、神戸から出せる種類をリストアップして行動に入りたい」と提案された。

懇談会に参加した神果神戸青果株式会社の野田取締役は、「神戸も既に、香港を通じて少額ながら、テストのような形で貿易を始めている」と、説明。仲卸の神戸中央青果卸売協同組合の後藤理事長は、「中国側からの提案のように、具体的な話し合いに入らないと、会議ばかりしていても駄目」と、一言。「10月中に、市場側から輸出可能な品物をリストアップする」という踏み込んだ発言があり、会議が引き締まった。

兵庫高校の2年先輩で、昔から仲良くお付き合い頂いている後藤理事長はいつも、自分の事より、市場全体の利益と神戸の事で一生懸命になっておられる。「自分の残された命はわずかだから、店は任せて、私は最後の余生を市場の為に尽くしたい」と、元気よく私に話してくださった。まったく同感の私は「今は、東灘区だけでなく、いつも神戸市全体の事を考えています。神戸市のどこの痛みも、私の痛みです」と答えた。

懇親会の後は、神戸ビーフの神戸肉流通推進協議会で、懇談。中国側は神戸ビーフを欲しがったが、「全体量が少ないために、今やっと輸出が始まったところで、難しい」という。神戸ビーフのあれこれが分かって、私も大変勉強になったのだが、剣豪氏は「上海、北京、南京に神戸ビーフの店が何百軒もあるが、あれが全部偽物とは」と、思わず絶句。「もし、私が上海に本物の神戸ビーフ店を出した時には、本物のブロンズ像の入った証明書をつけて、第1号にして下さい」と頼んでいた。

北区のJA兵庫六甲でも、同様に、農産物の輸出入について話し合った。私はここで途中退席したが、後でうけた報告によれば、米の輸出が話題になったそうだ。

かくて、私も同席した、剣豪会長が私に語った夢の、その踏み出された確かな第一歩。今は、すべてが神戸市の為になると信じている。
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▲神戸中央卸売市場本場内 神戸青果の会議室にて