多忙なスケジュールをこなすべく、軽自動車に乗って走り回っている私は、現在71歳という事もあり、ゆっくりと安全運転に徹している。それでも、時々ハッとしたり、びっくりする事があるのだが、その大半が、自転車の運転マナーの悪さによる。それもたいていは、小中学生や御婦人の乗った自転車である。
昨年、北九州市に視察に行ったのだが、同市では、自転車に運転免許証を発行していた。私は、帰神後、東灘区長や東灘警察署長と会議を持ち、そこで「東灘区の自転車は、マナーが良い」─ そんな区にしようではないですか、と訴えた。
幸い、井川博区長は、元教育委員会の部長で学校教育の専門家。黒田稔樹東灘警察署長は、前県警本部の交通課長で、交通の専門家。その場は、「まず、小学生から教育して行こう」ということでまとまった。
その後、私も、その道の専門家に会って学びもした。そもそも、交通ルールや自転車のマナーを学校教育に採り入れなかったのが、不幸の始まりであったらしい。一時期、学校教育に採り入れようとしたが、「交通の問題は警察と割り切ったため、どこでも教育を受けていない人々が、自分流のマナーで乗る歴史が始まった」と、教えられた。
ならばと、これから長い道のりを、まず東灘区から始めようと決意した。幸い、当時は東灘区市会議員団の幹事をしていた上に、私は長老だからと、東灘区市会議員会議で、二つの提案をしたのだった。
当ブログをご愛読の方は、ご記憶かも知れない。一つは、酒の乾杯条例をつくる件で、もう一つが、小学生の自転車の免許証を発行する件である。
その後、東灘警察署の交通課長さんらのチームワークの良さに、区長と署長の後押しが加わって、自転車運転免許証が今回、実現の運びとなったのだ。
本山第一小学校の運動場では交通安全教室が開催され、スタント・パーソンによる自転車事故の再現を見た後、歩行や自転車についての講習を受けた児童らに、黒田稔樹東灘警察署長から免許証が配布された。誠に嬉しい。本当に本当によくやって下さった。
自転車はエコフレンドリーで便利な乗り物だが、道路はすべからく皆のものである。そこには交通ルールがあるのだが、その交通ルールは折に触れて更新される。自転車にまつわる道路交通法も、昨年12月に改正されているから、あなたの記憶にある交通ルールも、しっかり更新して欲しい。区役所・警察・学校の努力を無にしないためにも、一刻も早く、まず東灘区で自転車事故が皆無になるよう願ってやまない。
[ 参考リンク 警視庁 自転車の交通ルール ]