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2014年 09月 12日 金曜日

株式会社神戸サンセンタープラザと、神戸すまいまちづくり会社、そして新交通。こうした外郭団体についての… 特別委員会があったのは、9月8日。以下、順を追って、一つずつその内容をお伝えしたい。

先ずは、株式会社神戸サンセンタープラザについての審議。神戸市の最大の商業地三宮センター街に直接連携する、重要な役割を果たしている商業ビルである。

古い話になるが、このビルの起こりは昭和40年に遡る。戦後、木造低層家屋が密集していたこの辺りを対象に、「神戸の顔づくり」として、「神戸市総合基本計画」を策定したのだ。周辺に交通ターミナル等の諸機能を配置するなどしてビル化。その経過で分かるように、多くの方々の所有区分があり、権利者が錯綜しているため、当時の担当者は、大変な苦労だったと思う。そうした入り組んだ事情から、神戸市は昭和45年、神戸市及び区分所有者となる従前権利者、民間企業の出資によって、株式会社さんプラザを設立したのだった。

しかしながら、今まで約44年間、どんな活躍をしただろうか。大きな変化があったとは、思えない。当初の目的である、商業地区の発展に大きく寄与しているとも思えない。私は「44年間、不動産管理をしていた」に過ぎないのではないかと感じているのだが、その仕事に、市のOB8名を含め、32人もの人員が必要だろうか。

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さらに、この三宮のサンセンタープラザについては、我が会派の要望事項として、市長へ文書を提出している。それが、サンセンタープラザには届いていないのでないかと思えるのだ。これは困ったもので、この件に関して住宅都市局長は、「センタープラザに届いている」と答えたが、果たして、本当にそうなのだろうか。あるいは、通知しただけなのか。届いているなら、それをどこまで検討したのか。

続く、神戸すまいまちづくり会社の審議は、六甲有馬ロープウェイ事業と摩耶ケーブル・ロープウェー事業についての質疑だった。

かつて、赤字経営が続いている上に「老朽化し、修理するにも部品が不足しているので、廃止したい」という意向が、議会に示された事があった。これに対して、議会が「将来の神戸観光の手段として必要なので、残すべき」と主張した結果、残されてきた経緯がある。しかし、それ以来も毎年約1億円以上の赤字が続いている。従って、議会もそれなりの責任を負うべきだと思えるので、私はそう発言した。

この赤字の解消は、いかに担当者が頑張ったとしても難しい。神戸観光の視点から検討し、市行政全体が協力してして赤字を減らして行くべきである。私は、「例えば、みなと総局と組んで、客船の客を六甲山に誘導する術を探ったり、新しいイベントを考えたり。或いはまた、有馬温泉の活性化を含めて議論すべきである」と主張した。

そして審議は、新交通へ。いわゆる、ポートライナーと六甲ライナーの問題だ。これについては、前にも書いたけれど、ポートライナーの赤字を六甲ライナーで補うという、いわゆる「会計上合算になっている」のである。私は、六甲アイランドの住民の皆様から「黒字なのだから、もっと料金を安くして欲しい」との声を多く聞いているので、なんとか安くならないかと質した。

これに対し当局は、「いずれポートライナーが黒字になり、平成30年から35年までは、六甲ライナーは赤字となります」という、重大発表で答えてきた。新しい車輌に入れ替えるためだという。この辺り詳しくは、是非インターネットでご覧いただきたいが、そこで私は、「今は六甲ライナーがポートライナーを助けているのだろうが、次の、ポートライナーが六甲ライナーを助ける平成30年から35年に掛けて、六甲ライナーは値上げしないと明言されたい」と、質した。これに対し当局は「値上げはしない」と明らかにしてくれた。これは、実に明快で、良い答弁だった。

いずれも、例えば局長だけが悪い、というような事ではない。外郭団体全体が、議会を軽視するような雰囲気にある。つまり、そのほとんどが、議会の意向からほど遠い位置にある ─ それが、一番の問題なのである。
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