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2014年 08月 08日 金曜日

猛暑の7月13日から8月6日の間、東灘区の20会場で市政報告会と勉強会を催したのだが、政治活動にはお貸しできませんと、自治会館や福祉会館に… 利用を断られる実態をご存じだろうか。

私の市政報告会は、「定時に始まって定時に終る」をモットーとしている。それは、これまで一会場でも破っていない。決まった時間の間で市政報告をし、時間が余れば質問を受ける。もっとも、質問を受ける機会は少なかった。
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今回は、「神戸市の今後の10年と、地域について」がテーマ。どこの会場でも、沢山の方々が熱心に聞いて下さった。主に、医療産業都市と国家国際戦略特区の関係について。地域の問題では、フェニックスに滋賀県の高島市が投棄したダイオキシンについて、滋賀県の無責任さ等についてお話しした。

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この間、例の県会議員、野々村氏による政務活動費の問題が、メディアで幾度となく繰り返し報じられていたが、真面目にやっている議員には、迷惑千万。私は、ささやかながら、神戸市がどの方向に向かっていて、議会はどのような対応をしているか、市民の皆様に報告して、ご意見をうかがう。そのために、議会では勉強し、政策を考え、苦しんだり悩んだりもする。本当に神戸市に責任を持つ気持ちでやっていることで、選挙だけが目当てでは、続かない。

今回の市政報告会の最中には、理化学研究所の笹井先生が、神戸市の将来を担う先端医療センターで自殺されてしまいもした。私は、本当に大きな衝撃を受けていた。私は、神戸の医療産業都市が国家戦略医療特区に組み入れられ、世界の医学界で評価され、人類の役に立つように、議会でも関西広域連合でも頑張って来た。それだけに、これは辛かった。神様は、神戸市にどれ程の試練を与えるのか、とすら思った。

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私の市政報告を聞いて下さった8人の方から「大丈夫か?」「安井さん、ショックを受けているだろう」「本当に立派な先生だったのですね」等など、いろいろお電話を頂いた。皆さんのお心が、嬉しかった。私は当局と連絡を取りながら、神戸医療産業都市を世界に羽ばたかせるため、死線を越えて頑張っていこうと励まし合った。

そんな、今回の20回に及ぶ市政報告会で気づいたのが、なぜか「政治活動にはお貸しできません」と自治会館や福祉会館から断られるという、冒頭の件。市政報告会は政治活動と言えるのかもしれないが、政党活動でも、個人の後援会づくりでもない。「特定の政党を支持し、またはこれに反対するための政治活動を行うとき」といった能書きが一例だが、特定の政党を支持せず、反対もしない議員活動や、市民の有権者としての行動など、あり得るだろうか。

むしろ、市政の報告は各議員がこぞってやるべきものだろう。私が議長の頃、本庁だけでなく、各区役所をまわって議会での議論を見てもらうとか、議会が主催して各政党による討論会を開いてはどうかなど、案を提して議論した。

残念ながら実現は望めなかったが、各議員がこぞって市政報告会を持てば、野々村元議員の件で被せられた地方議員の性悪説などは、少しは拭えるのではなかろうかとも思う。が、それ以上に、民主主義の基本である市政報告会での内容は、市民に知って頂きたい事なのだし、知って貰わねば、市民自身も困るのではないかとすら思う。それだけに、自治会館など公の施設の使用は、許されて然るべきだろう。
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