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2014年 06月 20日 金曜日

あれこれ想いを巡らせながら、私にとって最後の企業建設委員会に出たのは、去る6月19日。対象局は、交通局・建設局・水道局。何と3年間ずっと、この常任委員会に席を置いていた。その… 間には、神戸市長選があり、新しい市長が誕生した。そんな大きな変化に一番反応したのは、交通局だと思っている。

新市長の考え方に沿って、今までダメと断っていたバス路線の変更や、バス停の新設が実現するなど、大きく変化している。市長は、「できる事なら…」と、「細かい所までバスを延ばしてほしい」といった高齢者への思いを指示したそうだ。そういう市長の考え方に反応しているのが、私は嬉しい。先ずは、○の筆頭。

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ところが、局の中には、市長の方針も議会の思いもよそに、今までの局内の考え方と内側の物差しと規則に固執し、変化しないところもある。そういった局は往々にして、一般市民とのふれあいがあまりない局に多い。

実は、私が気になっているのは、水道局と消防局だ。

水道局は「石の上にも」と3年間学んでみたが、他局に比べて財政も豊かで、対外的に接するのも特定の業者が多い。しかも、許認可権を持っていて、電話一本で業者を呼べる上に、業者との意志の疎通も、結構あるようだ。一方で、対役所での人事交流は少なく、いわゆる「一家意識」が比較的強い局なのだろう。私は何も、一家意識を絶対的に悪いとは思っていない。悪いのは、一家意識が強くなりすぎて、内輪に甘く、傷を舐めあうような状態で、反省し、クレームから学ぼうとする意志が薄くなる事である。

市民から、あるいは議員から要望等があっても、内輪の論理で平気で断ってくる事が多かったそんな水道局を3年間見ていたが、今年から局長が変わって、変化が見えてきた。「その件は、市民がそう思うのも仕方がない。何か改善をする必要があるのではないか」というように、外部に向かって考慮する面が今まで以上に出て来たのは、嬉しい変化。私の思いも、その点にあった。

水道サービス公社の件については随分と発言をしてきたが、水道サービス公社を潰そうと思ったのではなく、以前にこのブログで書いたように、沢山の人々が家族を抱えて頑張っておられるのだし、ぜひ新しい分野を見つけて、生きる方針を出して欲しいのだ。あり方委員会の提言にあるように、近隣の都市の水道事業を援助したり、水道事業の管理等を広域に持つなど、今の優秀な人材がいるうちに、水道サービス公社の新たな一歩を歩み出して欲しいと、願わずにはいられない。ひとまず今は、×。

意外かも知れないが、似たような傾向を内心懸念しているのが、消防局だ。内部の絆と団結は素晴らしく、仕事柄、それが必要なのは論を待たない。しかし、前述の水道局のような、内部の論理を押し付けるような一家意識的傾向はないだろうか。接触する市民は少ないのに、許認可権が多いという、懸念する性質に陥りがちな条件が揃っている。だから「市民からのクレームや要望を真摯に受け取って、学ぶ」にも気を配っていただけているだろうかと、少々心配している。

不幸にして、私の次の常任委員会は産業振興局とみなと総局になっているので、いずれも、行く末を直接審査出来ず、残念。だが、例え企業建設委員会を離れても、温かく見守って行きたいと思っている。

一方、建設局は、今まで予算がおさえられ、仕事量も少なくなっている中で、市民の要望だけは伸び続けているため、市民との接触が多く、苦労も多い。しかし、その少ない予算の中で、市民を説得する方法を学習しており、私の周りでは好評なので、○。たとえ市民の要望が叶わない場合でも、すぐに現場に行って市民と接触し、理由を明らかにして説得している。この方針で行けば、予算の有無に関係なく市民と議会を十分に満足させられ、断られた側も、そう悪い気はしない。但し、私には東灘事業所しか分からないので、他の事業所でもそうであるように願っている。

新しく誕生した危機管理室は、少ない職員の中、何とか市民の中に溶け込もうとご努力下さっている。例えば、危機管理室のトップに私が、「ある団体に危機管理についての話しをして下さい」と頼むと、「課長でもいいが、私が説明に行く」と、市民や企業が集まる所へ自ら出動して下さる ─ それが、嬉しい。このように、局のトップが範を示すことで、部下の方々も頑張ってくださるだろうし、トップ自ら責任を取ろうとする姿勢が見えるので、○だ。

こども家庭局も、イキイキと活躍してくれている。これから難しくなるだろう政府のこども園構想について、しっかりと説明に廻ってくれていて、○。この局の職員の方々は、今が大切な時期だからと精力的に議論しておられて、私も嬉しかった。

以上のような事をあれこれ思いながら、3年間お世話になった企業建設委員会の最後の審査を終えた。委員会のお世話をして下さった委員長や副委員長に、御礼申し上げる。裏で支えて下さった市会事務局の人々にも、お礼を申し上げたい。皆で久元市長の下、これから益々、良い神戸市にして行きたいものである。
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