Skip to main content.

2014年 06月 10日 火曜日

はっきり言って彼は、今までの市長とは違っていた。元中央官僚だけに、ODAなどの難しさも知っている。「私は、ウラジオストックには行った事があるが、モスクワやロシアは詳しくないので…」と言って… 聞き入ってくださったのは、久元きぞう市長。先日当ブログで書いた、ロシアの視察報告と、今後の対応についての懇談でのことである。

今西正男医療産業推進室室長や、松田高明国際交流推進室長、それに、議会事務局から村井秀徳課長が同席下さり、去る6月4日午後3時30分から1時間、市長は真剣に、各議員の報告に耳を傾けていた。

先ず、今回団長を務めた民主党神戸の崎元副議長から、今回の視察における3つの重要項目について報告。これについては、先に当ブログで書た通り。市長は、ロシアに関心を持っていた。ブログに『甦るロシア帝国』佐藤優著の読後感で、読む者の胸を打ちますと書いておられたこともあって、反応に注意していたが、やはり、しっかり考えてくれたのだと感じられた。

それは例えば、私が8月のリカ市との姉妹提携の周年行事の後、神戸の中小企業の方を誘って、モスクワに行こうと誘った時に、頭ごなしに行かないとは言わなかった事でも分かった。スケジュールを心配したり、業界が共に行くなら然るべき相手をモスクワで用意せねばならないのが、時間が間に合うかといった気遣いをなさっており、初めっから「行かない」ではなかったのだ。

写真
平野昌司議員は、突っ込んだ話として、「ロシアとの交流に商社機能を持つ第三セクター的な、あるいは、民間企業が必要になると思う」として、その点で「議会人が探すのではなく、行政がやる方が信用がある」と提案した。

私がこれに重ねて、「向こうは、役人が公式の場で、平気でコンサルタント料と称する賄賂的な話を口にする。これは、日本的には賄賂性があり、利権と言われがちだ。これには、注意しなければならない。我々は、直接関与してはならない」と発言すると、市長は頷いておられた。

市長は、「神戸はトイレ事情が悪いので、研究の余地がある」と、有料トイレにも関心を持っておられた。
写真
さらに、ロシアのミハイル・アファナーソク議員から提案のあったスタプローホーリ市との姉妹提携について、「スタプローホーリ市は、海もあり、温泉もある300万人の都市なので、検討する」と言われた。私は、「アファナーソク議員に、姉妹都市以外にも観光都市提携、情報交換都市提携等があると説明しておきましたので、よろしく」と、ボールを市長に投げた。

その他、色々あったが、税金を使っての視察は市当局に報告し、市民にも報告し、成果を確実に挙げないと税金の無駄になる。実は早速、先のウシャコワ会長から、親戚の方を「神戸の先端医療で治療して欲しい」という依頼が来ている。ロシアの医療トップをして、神戸の医療が読めているのである。

こうした神戸の宝物を、大切に世界に発信する時が来ていると、全員で市長に要求をした。神戸が窓口になる為には色々な問題があるものの、それを克服してやれば、きっと大きな玄関になるのだから。
写真