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2014年 05月 16日 金曜日

私は常々、常任委員会で「道路管理者の立場は理解できても、道路上の障害物から1.5m離れていなければならないと内部で規定を定めて、一歩も譲らない姿勢ははたして正しいのか。その内部断定のために泣いている高齢者がいる。雨の日も、かんかん照りの日も… テントも椅子も無く立ちつくす高齢者。権力の行使は、もっと柔軟に謙虚にやってもらいたい。役人が自分の立場を守る為に喧嘩している場合ではない」と、訴えて来ていた。ところが、建設局も同意していながら、担当部署では、委員会での局長答弁はどこ吹く風。それでは、民主主義が成り立たないではないか。

というのも、実は、5月1日に地元岡本の方々から、「8丁目のバス停留所にベンチが無い為に、高齢者が暑い日も雨の日もバスを立って待たねばならないので、ベンチを置いて欲しい」という陳情があったからだ。現場に行ってみると、歩道が狭く、ベンチを置くと車椅子がすれ違えないので、道路管理者の建設局は多分、良い顔をしないだろうな、と思った。

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調べて見ると思った通り、狭いのだという。私は常々、車椅子が渋滞するほど溢れているわけでなし、ましてそれですれ違うなどというのは一年に二回もあるかないかの事だろうから、そこはお互いに譲り合っていただければ良いと思っていた。建設局が良い顔をしないと聞いた地元の人々は、匿名活動で道路管理者に訴える事になった。この種の陳情は、課長や係長にお願いするのが通常なのだが、今回は局長への直訴に。

当日、建設局長は、「全くその通りで、交通局と良く話し合って、何か工夫は無いか、高齢者の方々の為に椅子をつけるよう、前向きに対応するつもりです」と、丁寧に答えて下さった。私は嬉しかった。さすがに、冒頭で紹介した常任委員会での議論の経過を理解されていた。

その後、交通局長にも同じ趣旨で陳情した。聞いてみると交通局には交通局の悩みがあって、いざテントや椅子をつけるとなると、その向かい側や前の住民が反対されたり、家の中をのぞかれるのが嫌だと言われる等、大変らしい。しかし、「辛抱強く、バス利用者の方々の為に、バス停で倒れたり、熱中症にならないよう頑張ります」と答えてくれた。

社会全体としての高齢化に加えて異常気象もあり、熱中症対策の重要性はこれまでの比ではない。優先すべきは、利用者である。工夫をすれば、他所からの視察が絶えないような素晴らしいバス停だって、ひょっとしたら作り得るかも知れない。二人の局長の弁が役人用語ではなく、実際に、一日も早く、全市のバス停での待ち時間が少しでも楽になるよう願っている。