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2014年 04月 18日 金曜日

そのスペイン製の、直径6.5メートルのド­ーム形の機械は、神戸空港島のエアバス・ヘリコプターズジャパンK.Kに鎮座している。ヘリコプターの操縦を、室内で… しかも、飛行中と同じ状況で試験ができる。

同社のヘリEC135P2+を再現していて、­内部は左右240度の視界がモニターに映り、映像に合わせて各方向に20度­傾く。当然、パイロットの訓練に、大変役に立つ。広い神戸工場なのに、冷暖房が導入されているのは、取り扱うのが超精密機械の故だろうか。

私が議長時代、フランスのエアバス社を訪問したことがある。その時、神戸へ進出してくださったお礼を述べて、今後ともよろしくとお願いしたからだろうか、私も、そのお披露目に御招待下さった。既に新聞などで皆さんお読みかも知れないが、去る4月14日月曜日、12時から催された、フルフライトシミュレーターオープニングパーティーだ。

当日は、フランスの本社から役員が、東京からステファン・ジヌー日本社長が来られた。こちらは、井戸兵庫県知事に、神戸市長代理の岡口副市長等、約300人。

写真
▲テープカット
左から 岡口副市長・ジヌー社長・井戸知事
井戸知事は挨拶で、
「私も20分、シミュレーターに乗せて頂いて、兵庫県庁の屋上ヘリポートに到着した。しかも、雨の日、雪の日、夜間、風の日等、それぞれの環境の変化も同じように現状が出せる。六甲山の雪上にも降りられる。私は、ドクターヘリの訓練にもってこいではないかと思っている」
と述べ、
「価値は…いくらしたか聞いたが、ヘリコプターより高いそうだ」
と笑いを取っておられた。実際、投資額15億円の優れもので、私も乗ったが、神戸市を始め、紀伊半島や瀬戸内海を飛び回れる。

これから先、神戸がヘリコプターパイロットの基地になると思われるが、その方向で強い、航空事業も担っておいでの学校法人ヒラタ学園、平田勇理事長も乾杯の音頭を取り、その点に触れておられた。私とも意気投合。この地をヘリコプターの合同の機体検査所にしようとか、神戸空港にもっと自家用ジェットを呼んで来ようとか、思いを語り合った。

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▲左から
松本和徳執行役員COO・ジヌー社長・安井
しかし、久しぶりのジヌー社長との会話は楽しかった。本当に良い方で、私は、もともとフランスの方にありがちな思い上がったような印象が嫌いだったのが、ジヌー社長を知って見直した。アメリカと違う、長い歴史からくる風格というか、威厳が感じられる。それは、氏が武道─空手と柔道を通して身に付けたという、禅の平常心でもあるのだろう。

日本のスタッフも、同国人と同じ仲間 ─ ファミリーとして考えようとしておられる。これからも、アメリカのボーイングとエアバスの戦いは続くだろうが、私は、エアバスが好きになった。実は、ジヌー社長とは今回、西日本一おいしいお好み焼きを食べに行こうと約束をしたほどなのである。