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2014年 03月 18日 火曜日

私達は、その市長の言葉を信じた。にも関わらず、今回は一体どうしたのだ、と一瞬、我が耳を疑ったのは… 3月13日に本会議場を使って行われた総括質疑でのことだ。宮崎市政の頃より、約40年。私は、三宮の改造についても無論、議論し、私なりの夢と意見を持っている。それは、各議員も同じ。三宮は、一部の職員と地域の人々だけの三宮では無い。市長も、
「出来るだけ、形だけの審議会は廃止して、広く意見を聞く」
と公言していた、それを信じたのに、だ。

ちなみに、総括質疑とは、今回の予算特別委員会の中で、質疑しきっていない質疑や、さらに深めていかなければならない案件について、市長や副市長に対して質疑を行うもの。自ずと、各会派も真剣に質疑する。

今回、我が自由民主党神戸市会議員団からは、長田区の平井真千子議員が質疑に立った。内容は
①三宮の大改造についての進め方
②医療産業都市づくりにおける保税地区構想について
③あり方検討会等の、従来のあり方について
等だった。

特に、三宮改造。これについては、宮崎市長の、約40年も昔から、地域の人々と仲良し学者を集めた形ばかりの審議会や検討会で、当局の思いのままの結論を出し、それを議会に報告するという手法で進めてこられたのだ。

我々議会側も必死で抵抗するのだが、住民の代表を人質にとられ、情報は不足している上に、与党議員という立場では、議案を否決すると、市長の不信任に通じてしまう。だから、大きく注文をつけはしても、マイナーチェンジに終りがちだった。幸いにして、当局案も悪くは無く、無事、まぁまぁの行政が続いているというだけ。

勿論、空港問題や医療産業等の大きな案件は、議会側も特別委員会等をもって、当局と長時間討論している。しかし、今回の三宮改造の検討会は、議会への説明もほとんど無く、議会人を参加させようという意思にも欠ける。私の予算特別委員会における都市計画総局への質疑に対しても、
「取りあえずこのメンバーでやらして頂いて、議会の意見はいろいろなところで、いろいろな時に開かせて頂きます」
という、議会軽視の局長答弁だった。

写真
▲ 舌鋒鋭く迫った平井真千子議員
平井議員の質疑は鋭く、
「なぜ、議員が入っていけないのか。三宮は皆の地区だ。すべての議員が、市民から『どうなるのか?』と聞かれる。議会への手続きが無いのではないか。市長は、議会に対する手続きについては、『お詫びします』と謝罪した。しかし、確か市長はその方面の専門家では無かったのか」
と迫った。都市計画総局長はひたすら詫びて、
「これからは丁寧に報告し、議会の意見を大切にします」
と答弁した。

私は、市長を信じている。きっと、このやり方を続けようとは思っておられない。市長が私の意見に対して語った、
「市長以前から、積み重ねてきた意見ですから」
の一言に、なるほどとも思う。
「しかし、いずれにしても私の責任で出した政策ですから、私は胸を張って皆さんにお願いをしています」
…なんと意味深長な言葉ではないか。実は、今回の件である識者は、「まだ懲りないの」と私に言い放った。それほどだから、上の市長の言葉は、重いのである。

ところでその当日、とあるメディアの方と、平野昌司議員を交えて会食したのだが、その席で
「平井議員が素晴らしかった」
とそのメディアの方が仰った。私も平野昌司も同感だった。素晴らしい論客が育っていると、嬉しかった。