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2013年 11月 11日 月曜日

「ワールドマスターズを否定するのではないが、議会の手続きが足りないのではないか」
と、我が市の前島浩一議員が厳しく指摘したのは、私の所属する関西広域連合議会の… 第17回総務常任委員会でのこと。

大阪の関西広域連合会議場で行われた、11月9日土曜日10時からの同委員会冒頭、ワールドマスターズについて、なんと、「10日の京都で基本合意書の調印が行われる事になった」という結果が報告された、そのためだ。

これを受け、理事者側の中塚則男 本部事務局長は、すっきりと認め、

「おわびします、言い訳をするのではないですが、相手側もあることであり、タイミングの合わない事もあった」
と答弁したが、多くの議員からも同様の質疑がなされ、午後に持ち込まれた。私は
「ここまで運んだ理事者側の努力には敬意を表するが、一番の問題はワールドマスターズが市民権を得ていない ─ つまり、ほとんどの市民・県民・府民が知らないうちに、決定しようとしている事である」
と指摘した。これに対し同事務局は、
「まさにその通りで、我々もこの事が最大の課題であると考えている。この事について、いろいろ考えていますが、まだ熟成していないので、委員会等でよく検討して行きます」
と答弁したので、「必ず、議会に相談してやって行くようにして欲しい」と注文。必ず相談する事となった。

さらに、ワールドマスターズの問題では、滋賀県と和歌山県議から「このワールドマスターズの誘致に反対しないでいながら、費用対効果の面から、大阪市と大阪府が参加しないと表明しているのは消化不良」であり、「もっとも利益を得る大阪市と大阪府が参加しないのは、おかしい」という批判があった。

これについては、先に書いていたように、井戸敏三 関西広域連合会長氏が「8年もあるから、きっと加入してくれると思う」と発言しているのを受けて、成行を見守ることだ。そして、その為にも、私の主張する「市民権を得る事」こそが重要であろう。

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▲ 会議の様子

今冬の最大電力想定

続いて同委員会では、今冬の最大電力想定の考え方について、関西電力株式会社から約16人が出席しての報告を受けた。関西電力側は

「国の指導で、現在稼働していない原子力発電の電力を入れないで、省エネ・新エネ・他社からの電力の購入等を努力して、予備率3%くらいで乗り切れる」
と、見通しを表明した。私は、
「関電は一社で電力を担っている。つまり、御社にはどんな事があっても、市民に安定した電力を提供する義務がある。その3%の予備率でいいのか。また、今まではどれくらいの予備率できたのか。御社として自信が持てる予備率はどれ位か」
と問い、さらに
「御社は節約をしながら電力料金を上げないでいるが、今後値上げはあるのか。値上げについて、どのように考えているのか」
と指摘した。これに対し関電は
「ここしばらくは値上げは考えていないが、現在のように原子力発電が検査等で止められている為に、高い電力を購入したりする以上、持ちこたえられない事も考えられる」
と答弁した。そこで私が
「原子力発電の再稼働を担保に取って、料金値上げをするのはおかしい」
と言うと、関電は
「申し訳ありません。原子力発電の再稼働を人質に取ったのではありませんので、誤解のないようお願いします」
などと答弁していた。が、誤解もロッカイもない。「原子力発電が検査等で止められている為に」とその理由を説いたのは、当の関電である。困るのは社会インフラの電力を使う市民なのだから、しっかり努力を続けて貰わねばならない。

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▲ 会議の様子

推測は無責任?

最後に、別件で和歌山県議が、理事者である事務長が「私の推測であるが」と答弁した事について、「そんな無責任な発言は、いかがなものか?」と注文をつけた。

私は、事務局長は思いきった発言をしているし、正直評価していたので、この指摘には同意できなかった。だが、誰も反論しようとせず、再度の発言の機会もなかったので、反論代わりに、ヤジった。「まぁ、まぁ」といなされて矛を収めたが、推測が無責任だという指摘は、どう考えても当たるまい。未来のことを語るのに、見てきた真実など、いいようもない。

或いは、絶対にそうなるなどと責任を持って言い切れるわけもない。これは、ワールドマスターズの件にも、電力の件にも通じる。むしろ、将来を予測し現在にベストを尽くすには、多くの推測を集積して、確率の高いイメージを持って判断するべきだし、そうするよりないのだ、と思うのである。

理事者 地方公共団体での執行機関