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2013年 10月 22日 火曜日

前インド総領事のヴィカース・スワループさんが提案し、インド人と関西一円の日本人の交流を原点に、インド文化紹介のために始まり、今年で四回目を迎えたインド祭、インディア・メーラー。しかし、今年の開催までには… 人知れぬ苦労があった。10月12日〜14日というその予定時期と、場所の神戸港メリケンパーク一面が、神戸ビエンナーレ展と重なったのだ。

「関西から発信! インドの魅力を知ろう! 印日交流イベント」をテーマに、仲さんというインド領事から信頼されているプロデューサーが神戸をお薦めくださって始まったこのメーラー(祭)。毎年、来場者が増え続けて、当初からお手伝いしてきた平野昌司議員も大喜び。今年も奥様や息子さん、お孫さんを連れてご一家で参加されたところを見ると、ご家族の年中行事にされているようだ。私も、議長時代の第2回からお手伝いするようになり、インド関係者と仲良くなるにつれ、かつて、大丸の近所にインド村があったなど、インド人と神戸との関係が思っていた以上に深いと分かってきた。

そんなメーラー(祭)の日程が、ビエンナーレ展(2年に1回催される展覧会)と重なってしまった。市のビエンナーレ側は、もともと自分たちの使っていたメリケンパーク広場であると主張。私は議長時代にそれを予想できたので、平野昌司議員と相談して、インド側から陳情書を提出しておくようにした。私と平野議員は、たった3日間で20万人を超すイベントを大阪に取られてはならないと危惧していた。が、ビエンナーレ側ではそんな意識は薄く、市営モンロー主義的になってしまいがちであった。

平野議員は、会場となるメリケンパークの共同使用に加え、ビエンナーレでもメーラーと重なるところの無料開放を提案し、紆余曲折を経てこれで落ち着いた。結果、今年も22万人の来場者がカウントされるほどの、大成功。

言う迄もなく、陰で支えた仲さんのご苦労は大変だったようだ。ビエンナーレ側にもいろいろ苦労はあっただろうが、メーラーが来場者数増に貢献したのは間違いない。

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▲ 左:井戸敏三兵庫県知事
中央:インド総領事館B.バッタミシュラ副領事
右:安井
中日の13日(日曜日)に催された式典には、井戸敏三 兵庫県知事と矢田立郎 神戸市長が、インド式の儀式に則り、額に赤い丸い点をつけて挨拶。知事は「今年も20万人を超すよう、願っている」。市長は「今年は、ビエンナーレと共に行えた。20万人をよろしく」と挨拶。新任のアシーム・マハジャン インド総領事も、その長身で身振り手振り、インドの文化と日本とのさらなう関係改善、印日交流をと説かれた。

好天に恵まれた佳き日に、心中秘かに「1年前の陳情書が効いたな」と、ニヤリとしつつ、インドビールでいただいたナンは、実に美味しかった。
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▲ 左:矢田立郎神戸市長 中央:安井 右:インド総領事館アシーム・マハジャン総領事


*メーラー : ヒンディー語で「祭」の意味 読んでいた箇所に戻る↑

*ビエンナーレ : もともと、イタリア語で2年周期の意味。英語ではバイエニアル(Biennial)。美術展覧会の意味となったのはイタリアのヴェネツィア・ビエンナーレで、世界中から美術作家を招待して開催される展覧会として100年以上の歴史がある。 読んでいた箇所に戻る↑

*市営モンロー主義 : 一定地域の交通などの各種社会サービスについて、民間資本の参入を認めない市や国などの思想・態度の俗称。 読んでいた箇所に戻る↑