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2013年 08月 15日 木曜日

神戸市天津市友好都市40周年記念式典訪問団の解団後、日中友好神戸市会議員連盟で、揚州泰州市の、世界中の薬と医薬の中心となる可能性がある中国の医療クラスター 中国医薬城(CMC) の状況を視察したのは、7日。そこで私は、我々の議員団間の議論の必要性を痛切に感じた。

世界一の医療クラスターを… 建設しつつある中国。これを国家プロジェクトとして、泰州市に広さ約30km²という広大なエリアを整え、スタートして5年。現在、世界中から約500社の薬品・医療機器・科学研究開発等の関連会社が集積されつつある。あと5年ほどをかけて、関連企業1,000社の集積を目指すとしており、そのため、日本円で1兆7千億円という、驚くべき巨額の予算を注ぎ込むという。

しかし、ここの最も優秀な責任者は何故、3〜5回も神戸の先端医療を視察しているのだろう。また、神戸市と連絡したがっているのだろうか。私は、一種の興味を抱き、質疑をしている間に、大事なことに気が付いた。それは、神戸市の持つノウハウと研究成果を欲しがっているからではないか。また、コピーをするためではないのだろうか。

勿論、生活習慣病の共同調査や研究等、できる分野では連係してやればいい。だが、これもプライバシーの問題など、よく検討しないといけない。まして、知的所有権等の問題もある。ズバリ、質問でその点を申し上げると、「プライバシーの問題は法的に守られており、国際的なルールに従わなければならない」と逆襲された。その通りである。

確かに、アメリカ・フランス・ドイツも会社を出しており、中国の市場を狙っている。だが、彼らがノウハウを安易に出すとは思えない。そうすると、ガードの甘い日本、神戸が狙われているのではないか。私のしがない邪推に過ぎないことを祈っているこの見解は、市の、また訪問団の公式見解では毛頭ない。しかし、中には、やたらと連携を望んだ発言をする議員がいて、その軽さが心配になった。間違ってはいけない。連携は、我々の仕事ではない。人類の医学への貢献という大義に基づいて税金を注いで得た大切な研究成果などである。それなりのルールと、約束と、対価を持って実りを得ねばならない、その大義に従うべきなのである。

CMCにて記念撮影
▲ やたらと連携を望んだ発言をする議員がいて、その軽さが心配になったCMC