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2013年 06月 27日 木曜日

工事が遅れている新東灘図書館の移転計画とオープニングスケジュールが、先日、東灘区議員団に発表された。御承知のように… 新東灘区図書館は、東灘区住吉東町2丁目、いわゆる住吉川西岸に位置する。国道2号線の南側、区役所の南に建設されるマンションの地下1階を含む3階建て。その買入価格は、約4億9千万円だ。面積1,485.15m²、蔵書数約12万冊と、神戸市中央図書館を除けば神戸一の大きさと蔵書数を誇る、立派な図書館となる。多目的室を設置して、区民との調和を図ったという特徴があるが、これは、東灘区議員団の要望を受け入れた結果である。

他にも、色々と議員団の要望を採り入れ、地域の特色を出してくれた。この点については、大きく評価したい。が、しかし、あまりにも時間がかかりすぎた。

当初、市長は議員のみならず市民にも、平成24年5月〜7月と公言し、広報紙でも発表していた。ところが、それが当局曰く、「リーマンショックで、原材料が値上がりし、マンションそのものの建築が遅れたため」に、今年の9月23日になってしまった。さて、果たしてそれだけの理由なのだろうかと、疑問に思っているのは私だけだろうか。

通常、市の公共工事では、工事が遅れた場合、大変なペナルティーが課せられるのだが、今回の契約には、それも無いという。区民や地元議員に対しての責任感も無かったようだが、これまた不思議である。この件では、他の議員さんがたにも声を上げて頂いた。区においては、与野党は無いと思った次である。

いずれにしろ、区民は立派な図書館を持つことになった。指定管理を受けた長谷工コミュニティ―と神戸新聞地域創造、TRCの3社は、良く研鑽を積んだ実績のある会社だと報告を受けている。民間委託で、従来より2割の税金が節約されるとはいえ、管理者独自の判断で運営せず、関係方面への配慮もお願いしたい。こんなに遅くなった図書館だけれど、皆で協力して育てて行きたいものであり、指定管理者にも、大いに期待したい。

新図書館イメージ

さて、報告は、岡本に残った旧図書館の建物についても触れていた。一応2階は、地元での有効利用が叶うように考えられている。だが、一方で、その思いを十分理解できるのが、岡本の皆さんがたに根強く残る、この建物に図書館機能を残して欲しいという要求だ。

地元婦人会を中心に対策を考えておられるのだが、私は、学校の図書館を市民に開放している市民図書室のような形での存続も、一つの方法かもしれないと思っている。確かに、あれ程長く存続し、神戸一高い貸し出し率を誇る、愛され根付いた図書館だったのだから、新図書館ができました、で、じゃあ廃止、はないだろう。スペースの関係上、全ての蔵書を残すのは難しいが、生涯学習の一環など、様々な見地から、機能存続の可能性を探りたいと思っている。