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2013年 05月 31日 金曜日

カンボジアで知り合った、彼国を代表する43歳の実業家、Mr.ソテーと再会したのは、5月25日のカンボジア、ナム国会議員の長男の結婚式の後。カンボジアの名門で、現在5つの会社を経営している。このソテーも華麗なる家系で… 先のナム国会議員と同じく、大臣や軍の幹部との姻戚関係で囲まれている。

常にボディーガードと運転手がついているが、今回は彼自ら運転の車で、食事に。大和という日本食レストランで、特に、うなぎのかば焼き3,000円也は、美味しかった。

同席したのは、マオというソテーのおじさんで、三つ星の将軍。首都を守る、いわゆる近衛兵のトップだった。彼は時々訪日していて、神戸も訪れており、防災について学んだと仰るのにはびっくりしたが、「神戸市出身で、神戸市消防局退職者の正井さんという方が軍にいる」と聞かされて、更に驚いた。マオさんは早速携帯電話で、私と正井さんを繋いで下さった。聞くと、マオさんに頼まれて、現地の消防システムの構築と訓練をしており、是非、軍を見に来て欲しいと仰る。

早速、ソテーの運転で軍に行ってみると、元気一杯の正井さんが、出迎えて下さった。

写真 はしご車
彼の最後の職場は、神戸市北区。係長で、ずっと現場にいたという。退職後は、カンボジアの市民を守るために、無給で単身乗り込んでいる。私は、感動した。立派な人が、ここにいる。彼は、十分な英語もクメール語も使わずに、日本語と簡単な英語だけで隊員を訓練。見事な隊を結成し、市民の喝采を受けている。現地で火事が出ると、殆どの消防隊は警察に属している。言いにくいが、チップ次第では良く消える…らしい。そんな状況だから、軍の所属の正井隊が行くと、市民が喝采するのだそうだ。しかも、装備は神戸市が寄贈した、カンボジアに一台の高段のはしご車と2台の給水車。中古車とはいえ、この国では最先端の消防車である。

りりしい消防隊員ら
この元神戸市消防局の係長、正井さんの雄姿を思うと、嬉しくなった。消防車も拝見した。日本と書いてあるが、神戸という文字は消えていた。何故、消しているのだろう。神戸市がこんな立派な事をしている ─ 嬉しいではないか。

今秋には、関係議員4人が神戸市消防に勉強に来るという。私は、会おうと約束した。粗末な接待でも、心から歓迎したいと、楽しみにしている。

それにしても、市役所のOBにもいろいろな方がいらっしゃるものだ。第二の人生を、どのようにされるのか。アメリカ人は、退職を楽しみにしている。ある人は大学に入ったり、ある人は妻と旅行をしたり。私の知っている神戸市の課長は、まっしぐらで加古川のお好み焼き屋さんだ。私の同級生は、北区で、大繁盛のお蕎麦屋さん。いいなぁ〜、うらやましい〜…と、思う。実に、カッコいい人々である。

実は、6月30日(日曜日)の読売テレビ(10チャンネル)「グッと!地球便」(朝10時25分〜)に、その正井さんがご出演になるそうだ。神戸にとって、嬉しい事。皆さんにも是非ご覧の上、応援してさしあげていただきたい。

写真 正井さんらとともに