Skip to main content.

2011年 04月 28日 木曜日

そもそもこのビエンナーレについて、私は、疑問を持ち続けている。開催経緯や基本方針を見れば… 一つでも実現できれば凄いと思うほどの、立派な言葉で埋まっている。例えば、基本方針に曰く
「神戸の芸術文化の更なる振興を図るとともに、まちの賑わいと活性化につなげることを目的とし、「まちづくり」とそれを担う「人づくり」を目標に、2007年から2年に1度開催している。神戸ビエンナーレ2011では、アートの力で様々なまちの資源の再確認・再評価と魅力発信、創造的人材の集積、多様な市民参画と芸術文化の交流、芸術文化活動の連携を行い、いきいきとしたまちの賑わいや活力を市民やアーティストと共に造り出していくことを目指す」
…だが、さて、どんな「まちづくり」と「人づくり」が実際にできたか、教えて欲しいものである。

そんな神戸ビエンナーレ2011会場の変更と開催概要について、市民参画推進局の大谷幸正局長から報告があった。会場の一つだったメリケンパークを、
「会場設営に必要な電線や合板、仮設トイレなどの建設資材が、東日本大震災の影響で調達の可能性が不透明なことなどにより、被災地への供給を優先するとともに、10月1日から確実にビエンナーレを開催し成功させるため」
ハーバーランドに変更するそうだ。

なるほどと思いつつ、ふと、「一部会場の」とはメイン会場の変更ではないか、と気づいた。

そもそも、来場者数の20万人目標は少なすぎないか? 当初、私はレゲエを紹介したが、相手にされなかった。いろいろな理由があるだろうが、自分達の独りよがり自己満足に終始し、多方面からの意見を取り入れようとしていないのではないかと思っている。いろいろな組織に「来て下さい」とお願いしているようだが、ビエンナーレのためにわざわざ他都市から観に来て下さる方は、行政視察以外知らない。つまり、まだまだ市民権を得ていないのではなかろうか。

例えば、アニメだけ・ダンスだけ・ペットだけ・お酒だけ・小説だけ・映画だけといったようにテーマを絞るのも、一つの策。国内外から集まったアーティスト・デザイナー・クリエイターたちと市民の交流の機会を提供するなら、フルーツフラワーパークを開放し、年間を通じて世界の新鋭アーティストを招へいする。そうすれば国内のアーティストの育成にもつながるだろうし、市民文化の向上も期待できるのではなかろうか。

まぁ、どう言ってみたところで、所詮、当初からの独りよがり精神は続くのだろうけれど…