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2011年 02月 11日 金曜日

笹部博士が望まれたように、平和で和やか、控え目な会話の一時に心満たされたのは…
昨10日。桜守会会長、地元甲南大学の高阪薫学長を、この度副会長に就任された田村武正氏御夫妻・有本正春前会長と共に訪ね、今後の進め方など談笑した。

かつて、私が2期生の時。岡本の、甲南大学の傍にお住いだった、故松澤社長が
「岡本に居られる世界一の桜学者笹部新太郎博士が他界され、その資料と屋敷が西宮市に取られる」
と訴えてこられた。

その事を受け、すぐに当時の宮崎辰雄市長に訴えて、市長が激怒したが時既に遅し。貴重な文献や資料が西宮市に寄付され、屋敷は取り壊し、土地も売られようとしていたが、かろうじて土地だけは神戸市が買収して都市公団になった。それ以後、桜守会が結成され、笹部桜を全国に広める運動が進められるようになった。

笹部博士は
「山桜が日本の桜だ。ひっそりと咲いて、ひっそりと散っていく。そして花が散った後、緑の萼(ガク)で楽しませてくれる。もの静かで、控え目で、その中にある上品さが日本の桜だ。今はやりのソメイヨシノは、江戸時代に出てきた品種で、パッと咲いてパッと散る。そして残った萼が美しくないのは日本に合わない」
と仰った。その山桜から、笹部桜が出来たのだ。今、岡本の地では、さらに新種が出来ている。

毎年の観桜会は、4月の第一土曜日となっており、今年は4月2日に催される。13時の予定で、甲南大学の茶道部の学生さんや大道芸人さんなどの余興も添えて、和やかな観桜会になりそうだ。私は、公園の歴史や桜の説明をすることになっている。

桜を楽しむのには、やはり平和に仲良くが一番。心が和んだ、良い一日だった。雪も舞おうかという冬日、益々春が待ち遠しくなった。