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2011年 01月 24日 月曜日

市民の誰もが防災に努め、良い市民でありたいと思える ─ そんな、良く練られた式の進行に、寒さを忘れて見入りつつ… あれこれと思いを巡らしたのが、1000人以上の参加で行われた東灘市民放水大会。

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昔は深田池で行われていたのだが、住吉川河川敷で催されるようになってからは、年々工夫を重ね、盛大になっている。東灘市民放水大会実行委員会が主催するこの放水大会は、今年で14回目だ。

区民による「安全で安心なまちづくり」への、決意表明の年頭行事で、大震災の犠牲者に追悼の意を表しつつ、消防ポンプで放水。防災意識の向上と地域の活性化が目的だそうで、市民の立場で見れば、妙なイベントよりもよほど有り難い。こうした催しで意識が培われる、その先にあるのは減災であり、障碍者や年少者・高齢者、つまり社会的弱者を守る社会を、地域で作り、熟成して行くことになる。そうした意味で、この大会に何か一本、筋の通った明確な考え方が打ち出せれば、より良いのではないだろうか。

今回の放水には26もの団体が参加したが、その中に、海上自衛隊阪神基地隊が含まれているのも、嬉しかった。というのも、以前から委員会で海上自衛隊を参加させるべきだと訴えていた、それに対して今回、消防関係者が踏み切ってくださったからだ。市民は、大震災でお世話になった事を、決して忘れていない。市民権を得た自衛隊を、行政が、市民から引き離すようなことがあってはなるまい。

住吉川に神戸市民ら26の団体が描いた水のアーチは、実行委員長が宣言した安全宣言を、力強く表していた。「いざという時にも使えるように」「使わなくても済むように」…震災経験のある誰もが、悲しい、忌まわしい経験から学んだのだ。

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