医師と看護士を確保して、人命を守る使命を果たしているのに対し、恩をあだで返しているようなもので、病院にとってはたまらない。さらに、このような事態が続けば、アメリカのように救急車の段階で保健に入っているかどうかを確かめて、運ぶ病院が決まることになりかねない。
▲ 神戸市医師会館
病院群は、使命感に燃えて救急をやって下さっている。そうした努力に市民も応えるべきだ。それを当たり前と思っているようだと、医療が株式会社方式になり、やがて善良な市民が困ることになる。お金を支払わない人には、それなりの事情もあるのだろうし、我々も、市の負担での補助金を考えねばと思いはするが、無尽蔵の財源があるでなし、そこに甘え、つけ込まれても困る。
ところで、他の大きな問題の一つに、医療ツーリズムにおける神戸市側と医師会の意見の相違がある。神戸市も我々議会与党側も、医療ツーリズムを神戸市の最重要施策としているが、大きな問題を抱えている、神戸市医師会側は、医療ツーリズム自体には反対しない ─ むしろ賛成しているが、生体肝移植が含まれているため、絶対反対の立場を取られている。今後、我々議会と医師会の間で、医療ツーリズムの発展を目指して、深く議論する必要のある課題である。