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2010年 09月 21日 火曜日

冒頭、矢田立郎市長は、「不適正な経理を長年に渡って市職員が行なってきたこと、その総額が2億1千万円位もなり、中には架空伝票で得たものを私的に使ったり、公金で買うことができないものを買う等もあったことを心からお詫び申し上げるとともに…
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私も副市長も減給をしてお詫びします」と深々と頭を下げ、議場が静まり返って始まった、平成22年第3回定例市会。これまでたくさんの定例市会本会議を経験してきた、その中でもいつまでも印象に残りそうな数々の議会の一つになった。

思い起こせば、例えば、宮崎辰雄市長が一旦断念した神戸空港を再び建設したいと市会に提案した議会。宮崎市長は「私が神戸空港を反対したのは間違いだった。以来空港のことを思わない日はなかった。今、ここ神戸にとって、空港が必要であります。議会の皆様の御協力をお願いしたい」と発言。私は目が潤むのを覚え、力一杯拍手した。

議事は次々と進み、その終了間際には、市長から”総合特区制度に関する提案”が議会に報告された。それは”国際戦略総合特区”として、「神戸国際先端医療特区」(ライフ・イノベーションのグローバル拠点化)と、「阪神港国際コンテナ戦略港湾特令特区」の二つを「本日、国に提案する」という報告で、理解を求められたのだった。

「神戸国際先端医療特区」については、近年、シンガポール・中国・韓国等、アジア諸国の振興バイオクラスターが急速に台頭している。一方、神戸がアジアNo.1のバイオメディカル・バイオクラスターを目指すには、国の色々な規制が邪魔になってスピードが鈍り、停滞している。今、国に求めるべきは、臨床研究及び治療、治験を促進するための権限委譲や、薬剤相談・審査の迅速化を図ること。さらに、国際的な高度専門人材を確保するための規制緩和である。

いよいよ、こうした分野での第二幕が神戸で始まりつつあると感じられて、本当に嬉しかった。矢田市長は潔くお詫びし、「神戸のために、やることはやる」と、固い意志を示した。あらゆる反対や他都市からの反発もある中、言わば敵中突破を宣言したも同然。今、自民党が政府なら、神戸を離れて政治活動したいほどだ。民主党の市会議員には、ぜひ東京で活躍して欲しい。神戸市のために、心からお願いしたい。