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2010年 09月 16日 木曜日

昨日の勉強会。市民参画推進局の報告中に「神戸ビエンナーレを辞めてはどうか」と質してみた。連日決算特別委員会に備え… 各局の勉強会が続いている中での、一コマ。欠席を余儀なくされる議員もある中、政調会長の北区選出、坊やすなが議員は、毎日出てきてそれぞれの議員の意見を政策として取りまとめ、2期生とは思えないくらいテキパキと活躍してくれている。若い議員に任せた重要な役割にしっかりと応えてくれると、新しい力が出てきていることが感じられる。

議員は頼もしい限りなのだが、一方、決算のほうは情けない。2009年の開催で2億4770万円もの公金を投入。入場者数は164,434人というが、小・中学生まで動員して、無料入場者は95,000人 ─ これが、神戸ビエンナーレの顛末である。無料のチケットで動員し、1人あたりでは逆に1,507円も使っているので、冒頭のように、問題提起してみたのだ。

若い芸術家を育てるためと称して、コンテナを使ってのアート展を行なったと言う。芸術に疎い私もそう思ったのだが、他の議員から「あれが芸術ですか」と問われ、当局は「外国では盛んにやっているれっきとした芸術です」と強調。他の議員から「外国で流行っているからといって、別に神戸でしなくても、神戸にはもっと他にあるのでは」。こうした質問を伺っていると、ほとんどの議員が、少なからずビエンナーレに対し異議を持っていると分かる。

若い芸術家を育てるためのイベントが悪いわけではないが、そのテーマが一部の人々のための趣味の領域に近いものになっており、市民の目線ではない。主催者の一人が「分かる人に分かってもらえればいい」と言い切ったそうだが、それなら自費で芸術祭をして欲しい。そんな考えで公金を使ってもらっては困るのだ。

ビエンナーレに関しては、ある議員が当局にゴマをすって、本会議場で「大成功のビエンナーレ」とおだてたが、その時、本議会場は苦笑いで満ちていた。それでも気が付かない当局には、ガッカリする。

本気で若い芸術家を神戸で育てるなら、例えば私は、「北区のフルーツフラワーパークなど、遊んでいる施設を安価で世界中の芸術家に提供しては、どうだろうか。各分野の若い芸術家が集まって、昔の『深江文化村』のような村を形成し、文化・芸術の交流の場とすれば良い」と、かねがね当局に唱えてきてもいる。

東洋や日本に憧れる芸術家は少なくないのだし、芸術家を育てるための何か、核を作って欲しい。真珠だって、核がなければできはしない。「毎年2億4000万円もの公金を使うのだから、もっと本気で考えて欲しいものだ」と、当局に牽制球を投げたのだった。