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2010年 09月 10日 金曜日

地元紙の神戸新聞にすっぱ抜かれ、緊急で受けた内部調査報告。そこで分かった驚くべきこと。なんと… 「過去6年間にわたり、168所属において、合計2億1千万円の不適正な経理処理が行なわれていた」と確認された。大半は公務遂行に必要な支出というのだが、一部私的流用が疑われたり、公金の支出として不適切なものが含まれていた。調査段階で分かっていて発表まで極秘にしていたところを、新聞に報じられてしまったのだ。

環境局でパソコンを横流し7000万円を着服した件を受けて、全庁挙げて調査した「不適正な経理処理に関する緊急内部調査結果」と、職員の懲戒処分についての報告は、行財政局の玉田敏郎局長からだった。

冒頭
「このような行いで市民の皆様の信頼を裏切る結果となったことは、誠に遺憾であり、市民の皆様に心からお詫び申し上げます」
と矢田立郎神戸市長が、市民の皆様へお詫び。6月11日に再発防止策の取り組みをまとめ、7月26日から口頭による発注を禁止し、市の標準様式の「見積書」、「納品書兼検査調書」の見直し等の「新たな専決調達事務」について実行。さらにこの9月1日からは、不適正な経理処理に関する外部通達制度を開始した。

写真
▲ 報告を読むのも、辛い
これはなかなかなもので、市の職員が出入りの業者に白紙の領収書を求めたり、日付の変更や違う物品名を記載するよう求めたら、「まず断って下さい」としている。「次の仕事が欲しいからとそれに応じてしまったり、困った時は、弁護士事務所に通報して下さい。絶対に通報者を保護しますし、不利益にならないとうにします」というような内容で、8月31日に多くの出入り業者を集め、そのことを説明したという。加えて、市長自らも責任を感じて、3ヶ月、給料を半額に。副市長も同じく、30%の減給。

今回の思い切った調査を6月から8月にかけてやっている間、次から次に入る報告に市長の心は先ず痛み、次第に怒り、そして悲しみへと変わっただろう。矢田市長とずっと共に働いてきた同志、信頼している仲間に裏切られたのだ。却ってそれが、甘えにつながっていなかったか…市長の心情は痛々しい。ともあれ、この件については、引き続きもう少し詳しく調べたいと思っている。