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2010年 08月 24日 火曜日

従来1月に行なわれていた入札・契約制度についてのの見直しを前倒しして9月に。神戸市の中小零細企業を守るため。思い切った処置として立派な… その見直し案についての説明を昨日当局から受け、淡々と説明する当局に頭が下がった。

公共工事の質の向上もさることながら、ポイ投げ工事を防止し、真面目な神戸の下請け業者に仕事をして頂こうという、切実な思いがあってのことだ。実施は9月公告分から。大きな変更は、

  1. 最低制限価格・低入札調査基準価格の見直し
    上限を見直し、現在の85%から90%へ引き上げ

  2. 失格基準の見直し
    総合評価落札方式(原則2億円以上の案件に採用)に競ってしていた失格基準(現在70%)を予定価格5億円以上の案件(すなわち、低入札価格調査適用案件)のすべてに採用。更に現在の70%を85%とする。加えて、積算内訳をより細かく見るようにし、総額でなく、各項目額が失格基準を下回ると失格とする。直接工事費90%、現場管理費70%、共通仮設費70%、一般管理費30%。なお、案件によっては、これによらない場合もある。

  3. 総合評価落札方式の見直し
    これまで土木・建築が主であったが、これに管敷設、設備でも実施する。技術提案などで、実際には履行しなかった場合、ペナルティを科し、次回の案件に不履行な扱いとする(次回の総合評価落札方式の採点において、-2点とする、他)

  4. 予定価格の公表時期
    予定価格の事後公表をこれまでのWHO案件に加え、総合評価落札方式にも拡大し、当面10件をめどに試行する。

の4点。

思わずうなってしまった。よくぞここまで頑張ってくれた。最低制限価格を90%にあげて、交渉範囲を狭くした上に、たとえ90%に入ったとしても、その積算の内容チェックについて、今まで1点であったのを4点に増やす。これで、とにかく仕事をとるために見積もりし、入札して仕事をとった後、この指とまれで安価に下請けさせたり、ポイ投げすることがし難くなった。

3の総合評価落札の見直しでは、過去2年間の神戸市の総合評価で、履行義務違反があったとき-2点。地元下請け率においては、1次下請け契約額に占める地元下請け契約額の70%以上のとき1点加点、70%未満は、0点。1点でおよそ400万円〜500万円くらいの価値があるらしい。この分野のプロの方々には良くご理解いただけるだろう。神戸の下請け業者には、大きな励みになるはずだ。

私のところに建機レンタル業の青年Kさんがやってきて
「安井さん、うちで朝、高齢者が機械を借りて夕方に返しにきて、煤だらけでボロボロになっている姿を見て、安くたたかれて働かされている人々がたくさんいるんやなぁと思います。何とかして下さい」
と、大きな身体を震わせて訴えた、その顔が浮かんだ。「Kさん、だいぶん進んだよ」

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これからは、ゼネコンに対してどれくらいやってくれるものかを、引き続き見て行かねばならない。