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2010年 08月 18日 水曜日

神戸市々民参画推進局参画推進部広聴課から、100歳以上高齢者の詳しい現地調査報告ファクスが16日に届いた。内容は既に新聞・テレビで報道されているように、皆さんお分かりの通り。私がこの問題にこだわるのは… 1つには、これが人間の尊厳の問題だからである。人間の生死が、あまりにも軽く扱われている。

これでは、何の制度も持たない未開の国と同じような、衰弱した民主国家の体たらくではないか。文明国がこんな事になり果てるとは、なんと恐ろしいことか。

もう1点は、私が良く問題にするお役人根性が顕著に出ていること。例えば、今回不明者を出していない長田・西の両区役所は、きっとある時点で立派な部課長さんがいて、「これではいけない」と100歳以上の不明者を捜して現地調査をしたなど、何らかの手を打っていたと思われる。どこかの時点で担当が変わっても、次にきた部課長さんは、その良い状態を受け継げた。

そうでない区は、100歳以上の高齢者の安否について気づいても、前任者が何もしていないからと、そのままにしていたのだろう。現実に東灘区で問題になった時、最高齢者125歳の件についての質問に「気づいていたが、何もしなかった」と答えている。

幸い、行方不明と思われる127人のうち11人は、今もご健在だった。本籍地等で死亡を確認できたのが17人。登録地に住居がなかったり、住居はあっても居住していないといった80人については、住民基本台帳から末梢され、神戸市民ではなくなられた。

市は今後も調査を続けるとしているが、日本最高齢113歳を上回る高齢者が18人もいて何もしてこなかったその鈍感も、調べるべき組織的な課題ではないだろうか。役人も人間。市民の生死をないがしろにしていると、いずれ、ツケが自分にも巡ってくるのだから。