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2010年 08月 13日 金曜日

某会社の慰労会に招待され、事務所ボランティアのAさんと共に出席した昨夜。自社の利益誘導せず、業界の仲間がみんな良くなるよう、私に訴える社長。神戸から出した土木の仕事が、なぜ尼崎や姫路の業者が取っていくのか… なぜ本当に仕事をしない会社がポイ投げで食べていけるのか…なぜ下請けがこんなに苦しいのか…社員は地熱160度以上の中でローラーを引いている、富の配分が違っているのではないか…全くその通りで一言もなかった。

私はよくこのような会に出席するが、それだけ言われてもなお、昨夜は楽しかった。この社長さんは住吉生まれの住吉育ちで昔は相当なゴンタだったそうだ。普通の社長と少し違って、社員に働く意味や社会的な責任を強制せずに教えているようで、社員を可愛がるではなく、言わば恊働する会社なのだ。

さらに「人間なんぼ飯を食っても茶碗2杯か3杯、ドラム缶一杯は食べられない。あまりは困っている人に分ければいい」とも。この社長には、人の生き方、考え方にロマンと夢があり、爽やかでもあり、根性もしっかりしていて、あっという間の楽しい2時間半だった。社員一人一人と握手をして帰ったが、世の中、金持ちやいい車に乗っているのが偉いのではない。この社長の言うように、50歳を越えたら世の中にどう恩返しするか、考える人が偉いと思う。昨夜はいい男に出会った。

実はこの社長、地域思いでもある。「安井さん、この前おはよう朝日のテレビを見ていて嬉しかったのです。住吉川にうなぎの稚魚が発見されと報道していた、私の子どもの頃はよくうなぎや鮎がいて、豊かな住吉川だった。今の住吉川は階段状になっていて、魚が遡上できない。せめて一部だけ坂にして下さい」と目を輝かせた。

もっともと思い、今日、早速見に行った。社長の言う通り、階段状になっていて、これでは魚が上れない。当時この工事をする担当は、何のロマンも、何の生態系も考えずやったのだろう。少しでも住吉川を愛する心があったら…もし、この社長に工事をしてもらっていたら、わずか50㎝幅でもそうしていただろう。
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私は、盆休み中の区長に代えて副区長に、区計画に「川の生態系の活性化を図る」旨、書き込んで欲しいと頼んだ。最近は、そうした魚道の施工例もあると聞く。皆さんも、機会があれば、要求してくださらないだろうか。