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2010年 08月 06日 金曜日

5月20日に行われた、トムソン・ロイターのグループ会社「トムソン・ロイター・マーケッツ」(東京)が、優秀な責務や株式を発行した団体に贈るDealWatch Awards(ディールウォッチ・アワード)2009の地方債部門の受賞式。神戸市は「最優秀地方債発行団体」を受賞し、そのトロフィー・賞状が、去る7月21日にお披露目されるというので、行ってきた。市長・職員も嬉しいだろうが、議員としても、本当にうれしい。

トムソン・ロイター・マーケッツ」は…
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世界でもっとも権威ある報道機関の一つで、今年の選考対象は全国47市・県だった。行財政改革による財政改善や投資家との対話を重視した起債運営が評価されて、決定。ノミネートされた中、最後まで残り競ったのは、東京都だった。税収豊かな東京都との争いは、誰が見ても東京の勝ち。それでも神戸が勝ったのは、永井秀憲市民参画推進局長曰く「震災後は、ある意味では夕張市よりも厳しかった。他都市に見られない厳しい行革に注力した結果、他団体との格差を解消し、安定した起債ができるようになったと証明された」から。まさにその通りだと思う。

矢田立郎市長の立派さと、職員全体の頑張りによるところも、評価したい。もちろん、架空伝票で7,000万円も詐取したお粗末な職員もいたが、全体として、良く耐えたと思う。

市長は、批判の中、職員定数を約3,300人削減。実質市債残高は約6,000億円を削減した。プライマリーバランスでは、平成9年以来12年連続黒字を達成。国よりずっと前に1214の事業について外部評価仕分けをやったり、民間活力の導入で指定管理者の制度を導入したり、さらに不動産の売買、高齢者のバス料金無料化廃止、職員給与のカットなど、小さなことを含め、15年間地味な努力と辛抱を重ねてきたその過程は、涙ぐましいものだった。

マスコミを始め一部の人々は、空港を含め、神戸市の財政悪化を上げつらった。しかし、見る人は見ていた。世界的な機関が、その努力と実行力に最優秀を与えてくれた。もちろん、神戸市の財政が豊かになったのではない。しかし、国も県も他都市も、これから行財政改革をしなくてはならない中、神戸市はその手本として輝いたのだ。

矢田市長と職員の皆様にお礼を申し上げたい。思えば、矢田市長は今までのつけを支払う辛い立場に立たされ、血みどろでたどり着く「はやぶさ市長」かも知れない。歴史が評価するが、昨年、市長を決定するとき、与党会派の仲間は既にその努力について高い評価をしていた。これは、プロでなくては分からない感覚かも知れない。議会人も共に努力してきたことを、忘れないで欲しい。