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2010年 07月 23日 金曜日

政令市の中で神戸市だけが実施していなかった幼稚園の3年保育。神戸市立幼稚園がこれを始めることを議題とした教育委員会との勉強会が去る21日に持たれたので、出席。試験的に、今回は中央区・西区・北区で始めるそうだ。

保護者から3年保育をして欲しいと… 要求があり、神戸市立学校・園のあり方懇談会からも提言を受けたからだという。
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そこで、私は
「現在、幼稚園児の80%が私立で教育を受けている。市立はわずか20%だ。この中でも一部の保護者からの意見で方向を決めるのはおかしい。もっと全体的な視野で長期的な展望を持ってやるべきだ。次に、あり方懇談会で決定する中に議会人の意見が入っていない。そのメンバーを明らかにして欲しい。また、政令市と言うが市立幼稚園のない都市、例えば横浜・川崎等があるではないか」
と質問した。

教育委員会は
「今後10年間で市立幼稚園は33園から15園まで、東灘区は現在の5園から2園に、中央区は4園から2園に、北区は6園から2園に、須磨区は6園から2園に、垂水区は6園から2園に、西区は6園から3園に削減予定です」
という。

というのは…
各区の市立幼稚園を1園づつにすることで、公私の幼稚園・保育所が、子育ての情報提供、保護者からの子育ての悩み、障碍に対する相談や対応といった幼児教育センターとしての役割を持つ必要を満たすべく、一体で幼児教育全体の資質向上を図る研修を実施し、研究と実践開発、情報発信を行なうなど、幼児教育水準の向上への積極的な取り組みが期待される
─ からだと、理由が掲げられれた。

私は
「削減案という耳障りの良い話を伺っていたが、職員数を10年でどれぐらい削減するのか書いていないということは、3年保育の負担分を余剰職員でまかなう政策ではないか」
「公立幼稚園を潰して、そこに幼児教育センターのような役割を持たすというなら、つまりは私立より公立の方が多くの情報やノウハウを持っているのか。これでは、私立より公立の方が優秀だとの前提ではないか」
と質した。

これに対して当局は
「決して正確ではありませんが、10年後におよそ45人程度の職員削減になります」
と答えた。各区に一つずつ私立幼稚園を残すことの意味は、前の答弁通りだった。今回試験的に導入する地区についても、あまりにも影響がある所については、その方法や時期について再検討するよう申し入れ、ひとまず勉強会を終えた。問題点がまだまだたくさんあるので、粘り強く見守る必要があると思っている。