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2010年 07月 15日 木曜日

何度か新聞等で報道されている、市バス営業所における不明金の発生と再発防止については、いつの日か書こうと思っていたものの、あまりにも知れわたっているのでためらっていた。が、それにしても、幾らなんでももうそろそろ、何らかの報告が当局からあってもいいのではないかと、当局に問い合わせたら…
「まだまだ捜査中で新たに報告できることはない。告訴している水上警察署と灘警察署の捜査に協力している段階」だそうな。

そもそも、バスの売上金を抜き取られていることが発覚したのは、今年の1月3日。バスの売上金を集金する料金コンテナというボックスに鍵がついたままになっているのを発見し、その鍵も正式なものではなかったことから、売り上げデータと現金をあわせてみると、1,000円の不足が出た。念の為、さかのぼってあわせてみると、平成20年から中央営業所で490万円、灘営業所で100万円…これまで分かっているだけで、計590万円にもなる。つまり、日常的に売上金が盗まれていたか、流用されていた可能性が高いのだ。議会では、総被害額はいくらかと質されて「不明である」と答えている。

交通局内部でも、今後のために原因を調査している。例えば、中央営業所については、当時の状態を発見した職員や、料金コンテナの管理に携わる職員を中心に、事情などを聞き取るとともに、外部からの侵入の痕跡や発見された料金コンテナの鍵の出所等も調査した。だが、内部調査では限界もあることから、2月5日に水上警察署に被害届を出し、3月2日には窃盗容疑で告訴した。これで、捜査は捜査権のある警察の手に移ったのだが、議会人から見れば、「しっかりしてくれよ」と言いたいところである。
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▲バス営業所イメージ

ご承知のように、敬老パスの有料化で、与党議員は大変なバッシングの中にある。敬老パス制度を保持するために、我々は市民の皆様に、市長に代わって説得している。この原因は、はっきりしている ─ 公金に対する畏敬の念が不足しているのであるが、犯罪者にそれを求めても無理。犯行に至らしめない為の、ガードの甘さである。鍵の所在が曖昧だったり、データと現金の照合を長らくやってなかった等、民間会社ではとうてい考えられまい。

当局は「職員が現金に触れないシステムにしていた」と抗弁するが、そんなことが防止策になり得るのか。思い切って、民間に任せる方が良いのではないかという意見が、きっと浮きあがってくる。捜査の結果が、内部・外部どちらと出るかは分からないが、内部だとする説に傾きつつあるようだ。

わずか2〜3年で600万円近い被害。当然、それ以前からあっただろうと思ってしまう。私が心配するのは、職場の空気である。仲間を信頼せず、疑心暗鬼での仕事は辛かろう。真面目な職員には、本当に気の毒である。捜査に目処をつけることも考慮して、市長には、再発防止策を市民に提示した上でお詫びして欲しい。

かつて、酒気帯び運転が問題になった時、毎朝の点検を厳重にすることで100%に近い成功を収めたという、実績のある交通局のことだ。ここはぜひ、頑張って欲しい。