Skip to main content.

2010年 07月 07日 水曜日

最愛の奥さんを7月1日に亡くされた、30年来のお付き合いをしているAさんが、久しぶりに事務所にお越しになった。息子さんの暴力・暴言で苦しんでおられた御夫妻に… 私も出来る限りのことはしてきたつもりでいた。

息子さんを入院させても、「病気ではない」と2〜3ヶ月で帰宅させられる。息子さんにもご家族があったが、恐怖のあまり別居の後、離婚。それをもご両親のせいにして、家で暴れる。ついには近所の家のドアを叩いて廻り、警察に来てもらって、何とか再入院。

写真
こんなことの繰り返しが、もう何十年も続いている。区役所も相談を理解して良くしてくれたが、病気でない限り対応ができず、家庭内の問題として家族でなんとかするしかなかった。息子さんのための支出が続いて、ついには家も手放し、中古マンションに。それでまた「お前がしっかりしなかったからだ」と、息子さんに責められ、夜には包丁等の刃物を隠した。

時々私の事務所に来られては、皆と談笑し愚痴を言って、また戦場に戻る生活。そんな生活を支えていた奥さんが、亡くなられた。「もう78歳の自分では、耐え切れない」と訴えられる。他の子供たち兄弟は父親を大切に見守ってくれる良い息子さんたちなのだが、体を張って同居までは、してくれない。自分の生活を守ることで精一杯なのだ。

私は、この問題の息子さんを自立させようと思っている。病気でないなら、自分で食事を作り、掃除をし、普通の生活ができるだろう。このような事には全くと言っていい程知識はないが、病気でないなら、我がままが高じた結果かも知れないし、過保護の結果かも知れない。私は、Aさんを救うためにも、病院に息子さんに会いに行く事にした。

しかし、果たしてこれはAさんだけの特殊なケースなのだろうか。何とか、様々なケースに対応し得るような、役所の体勢などが求められているのではないだろうか。