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2010年 07月 02日 金曜日

「異業種の集いを大阪でするので来ませんか」と昨日突然、友人のH君から電話で誘われた。いろいろ情報交換ができると思って… お邪魔してみた。

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▲誠実な青年警察官
留学生のお世話をされている方がお連れだったドイツ人の方と、意気投合。お遍路さん ─ いわゆる四国八十八ヶ所巡りをするために来日したという35歳の彼は、ドイツでは警察官として活躍。8週間の休みを取って廻っているみたいだ。彼自身はカトリックだけれど、仏教に興味を持って研究しているという。私が「スペインにも巡礼があるけど、なぜ行かないの?」と聞いても、ニヤリとするだけで答えてくれなかった。

ドイツで学んだという日本語はかなり流暢で、「日本の自然は美しい。3年前には富士山を登った」という。そんなに日本のことを勉強しているのかと感心したので「日本人とドイツ人ならどちらと結婚しますか?」と聞いてみた。「今のところ5分5分。結婚そのものの考えがまとまっていない」そうだ。

周りの人が「ドイツにも変わった人が居るんね」と、失礼な質問を。私は恥ずかしかった。日本人は人と違うことをすると、すぐ変人扱いする。思わずその質問をさえぎって「なぜ日本に興味を持ったの?」と聞くと「柔道から」。職業柄、柔道を学んで、その奥深さを知ったという。なるほど、日本の武芸は、こんな素敵なドイツ人を育ててくれている。その日本人が、なぜか剣道や柔道から遠のいている。横の人が「お金にならないからだろう」と答えた。

そうかも知れない。日本古来の剣道・柔道・空手・相撲は、日本人を日本人らしく、技術・精神共々に鍛えてくれたものだが、それももう遠い昔となった。昔から、力士の「士」は侍であると聞かされてきたが、今回のような事件に。相撲道・侍道に反していると思う。海外では、日本の武芸に対する評価が上がっているのに、何か悲しく、申し訳なく思ったのだった。