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2010年 06月 29日 火曜日

ビオトープで御紹介した中田勘治郎さんと、3コースの昼食メニューが楽しい東灘区北青木の”翔園”で、お昼をご一緒。私は… デザート付き1050円のBコースを頂いた。店の奥さんは歯切れが良く爽やかで、テキパキと気持ちよく接客してくださる。その奥さんが店の外に出て、ガーデニングで育てているししとうを収穫してきて「またトマトが盗られた」。お店の前でトマトも育てていて、子どものように大切に毎日手を入れておられるが、赤くなって一番食べごろになった頃、誰かがわざわざハサミで切って、持って行ってしまうのだそうだ。

写真
▲赤く熟した実が…ない!!
外に出て見てみると、手書きで「大切に育てています。盗らないで下さい」と短冊で2〜3ヶ所に吊るしてある。それでも盗って行くらしく、奥さんの無念さに、同感。この奥さんなら、一言断れば、一つくらい下さりそうなものを…。

そんな話から、市民花壇の花が切られて持って行かれるという話しになった。植木鉢ごと、盆栽ですらも盗まれるという。一体どんな人が、どんな神経でそんなことをするのだろう。もし一家でトマトを育てていたら、育てている子どもに、どんな大きな心の傷を与えるだろう。

ビオトープの中田さんは、「青木という土地にホタルを育て、みんなに喜んでもらえたけれど、ホタルを観に来た人の中には、ビールを要求したり、タクシ−を呼んでくれるよう頼む人もあった」という。いったい、日本人はどんな人種になったのか…寂しいものだ。

”若い人が”ではない。今や、いい年した人が、平気で人の気持ちを踏みにじって、そのことに気付かない。家庭が崩壊して、家庭で社会の秩序・正義・愛を語る人がいなくなったせいかも知れない。

家庭に哲学が無くなったとでも言おうか、そんな風に思わざるをえない。とにかく、お願いだからトマトを盗らないで。値段は少々はるけれど美味しかった昼食は、でも、ししとうのようにピリリ、ほろ苦くもあった。