Skip to main content.

2009年 05月 29日 金曜日

今日は、いよいよ元厚生労働大臣川崎二郎代議士と、元厚生労働大臣坂口力代議士等、「与党新型インフルエンザプロジェクトチーム」と官僚の方々が神戸市においでになった。

朝から… 有馬温泉で要望を聞いた後、中央区に入られた。私は、三宮センター街の入り口で矢田立郎神戸市長ともども待ちかまえ、たくさんの報道陣が取材する中、神戸市商店街連合会の三條正豊会長や役員の皆様からお話をうかがった。


続いて、昼食を取りながら、神戸商工会議所水越浩士会頭や、井戸敏三兵庫県知事他、局長部長を含めて真剣に議論した。

神戸商工会議所からは、

  1. 風評被害防止に向けた適切な情報発信をして欲しい。舛添厚生労働大臣から「神戸の安全宣言」をして欲しい

  2. 神戸での会合、コンペティション等の開催について、神戸の賑わい回復を支援するため、国の関係する各種会合やコンペティション等を神戸に優先して欲しい

  3. 中小企業向け資金繰り対策

  4. 観光・商業に関する自治体への支援について、兵庫県・神戸市が実施する地域活性化の為のイベントに助成

  5. 観光関連産業における、キャンセル被害への損失補填をして欲しい


といった希望が出された。

井戸知事は「弱毒性のインフルエンザにも関わらず、鳥インフルエンザと同じ防御対策をいつまでも続けて、風評被害を大きくした。又、水際作戦に失敗した事もあり、秋に備えて万全を期待したい。まずは約44億円を支援して欲しい」と、矢田市長は「昨日、神戸市は『ひとまず安心宣言』をした。今や患者は10名位が自宅待機である。神戸まつりも7月19日にやる事にしたので、助成を欲しい。」と、それぞれの立場から援助を求めた。

これに対し、与党鳥由来新型インフルエンザに関するプロジェクトチーム座長の元厚生労働大臣 川崎二郎代議士は「私も坂口さんも、共にインフルエンザ対策をやって来た。皆さんが風評被害にあった事は、よく理解している。支援策はいろいろ考えている。その為に今日は、各省から特に神戸市・兵庫県出身の官僚を連れて来た。旅館やホテルのキャンセル料については、修学旅行等の場合、キャンセルを起こした所の県からの申し込みがあれば、その県にキャンセル料として支援を考えていくので、県の対応を待ちたい」と具体策の例も挙げて応え、同じく元厚労大臣で医師でもあられる坂口力代議士は「私達は、新型インフルエンザに対して、医療とか福祉や人間のマンパワー対策ばかり考えていて、皆さんのような商業における、風評被害まで考えていなかったので、今後しっかりやっていく」と率直な感想と決意を述べた。

続いて、神戸市医師会館へ移動。川島龍一医師会長が集めて下さった、歯科医師会・薬剤師会・難病の会・福祉施設の会・ケアマネージャーの会等、各関連団体から、それぞれ現状などについて報告をうかがった。


中には、具体的に「文科省は中学・高校の検診を6月中に終えるよう定義しているが、7月20日まで延長して欲しい」旨の要望もあり、深刻さがひしひしと伝わってきた。
ケアマネージャーからは、「福祉施設への支援はあっても、それを支えている福祉士やケアマネージャーにも配慮すべきである」との要望があった。
川島医師会長は「今回は弱毒性で良かったが、鳥インフルエンザのように死亡率が高い場合、医師や看護士、薬剤師、歯科医師はもろにウィルスと対峙するので、非常に危険である。その為の十分な国の保証が無い限り、協力体制が困難な事になる」と進言された。
これらを受けて川崎二郎代議士は「一時的に公務員としてのスキームで対応してはどうか。保障について対応するように検討する。検診については、文科省に連絡して、必ず返答させる」と答えた。

他にもメモするのが大変なほどのやり取りが行われたが、割愛して私なりの結論を言えば「弱毒性であった今回のインフルエンザについて、WHOに追従しすぎた。より早く弱毒性である事を強調して、通常の対策に切り替えるべきだったが、そのタイミングを逸してしまった」ことこそが反省すべき点だろう。実は、これは川島医師会長と私のひそひそ話だが、「矢田市長が勝手に『ひとまず安心宣言』して…。前もって相談してくれたら良かったのに」と川島会長。私も「ごもっとも」と言わざるを得なかった。あんなに密に連携が取れていたのに、残念だった。