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2010年 04月 08日 木曜日


▲ここから第一歩が始まる
春霞がスキッと晴れた神戸市内の各小学校で、午前中入学式が行われ、大切な地元の御影小学校にお招き頂いた。光田多賀子新校長を清々しく迎えるにふさわしく… 春の陽光が降注いでいた。

「春が来た 春が来た」のメロディーにのって、6年生のお兄さんお姉さんに手を引かれながら、大きな拍手に迎えられて、104名の新入生が入場。6年生は最後の着席まで見届けると、肩を叩いて別れていく。そして「君が代」を歌う。新入生には何の歌か分からないだろうが、それで良い。いずれ、国歌だと分かるようになってくれるだろう。

新校長の、初めての祝辞。光田新校長にとっても、きっと思い出の祝辞になる。光田新校長は、新入生に落ち着いて分かりやすく
「楽しい学校生活で楽しく勉強しよう。広い運動場で思いっきり遊びましょう。困ったことがあればお兄さん、お姉さんに相談して下さい。給食が美味しいですよ。聞く耳は二つで、お話しするお口は一つですよ。だから皆のお話を聞きましょう」
と話しかけてから
「命が大切です。自分の命も、友達の命も大切ですよ」
とお話しされた。光田新校長はきっと、このくだりは新入生には難しく理解できなかったかも知れないが、大切なことだと考え抜いてお話し下さったのだと思い、感動。きっと保護者の方も、後で子供達に説いて下さるだろう。先日も書いたように、今、神戸市では交通事故死より自殺者が多く、およそ1日に1人が自殺している。たった一つの命なのに…

式の帰りしな、御影小学校の誇る”ビオトープ”が輝いているのが目に止まった。この池で、”命”が生まれ育っている。子供達が、人間以外にも命があることを知る。自分達で育てることによって、命を知る。小野慶子校長の時、教職員と地元の自治会の人々や網野さんが、労働奉仕で手作りして下さったこのビオトープは、日本各地から見学に来るほど有名になった。これを思うと、やはりこの学校は、震災で多くの人が亡くなった東灘区の学校として、命の大切さを全国に発信しなければならないと思う。良い校長が誕生して下さった。

午後には、同じく地元の御影中学校の入学式に行った。ここも良い式で、各小学校から集まってきた210名の生徒で、新しい集団生活が始まる。初めはいろいろ困難もあるだろうが、命を大切に成長して欲しい。育友会長が、
「中学時代は大人の入り口として、いろいろな悩みが発生するが、大いに悩むことにより成長する」
と、良いお話しをされた。すべての子供達に幸あれと、心から祈る。